文民統制と平和主義

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どなたもすでにご存じでしょうが、文民統制(シビリアンコントロール)は、平和主義を直接的に保障するものではありません。これは軍の反乱や暴走を防ぐシステムでしかありませんからね。

軍を文民のコントロール下においておけば安心でしょうか。軍人より文民政治家が平和的で理性的ならばそうかもしれませんが。しかし軍人より戦争が好きで暴走する政治家はいくらでもいます。イラク戦争はまさにそれで、しぶる軍の尻をたたいて戦争に踏み切らせたのはネオコン政治家たちでした。ヒトラーだって軍籍はありませんでした。

軍人=好戦的
文民=平和的

こんな等式は成立しません。文民統制が効いている国では戦争を始めるのは必ず政治家です。

最高司令官たる大統領や総理大臣が出動命令を下せば、軍(自衛隊)は直ちに出動しなければなりません。どんなに馬鹿馬鹿しい命令でも文民の命令に絶対服従するのが制服組の使命で、これもまた文民統制なのです。大国意識を吹かせて調子にのり、威嚇外交や挑発外交を繰り返したことが原因で、戦争を誘発してしまう場合もないとは言えません。

ただ、政治家を選ぶのは主権者たる国民ですから、有権者がしっかりしていれば政治家の首をすげかえて、国の誤りを正すことができます。最高のシビリアン・コントロールは国民による統制です。有権者がピースマインドをなくしてしまえば戦争を防ぐ機能は失われます。心しなければいけませんね。

ところで自衛官も有権者です。命令に従う義務はありますが、その命令に疑問を抱く内心の自由はあるのだし、命令を下す政治家を選挙で落とす権利もあるのです。その権利が有効に保障されていなければ民主主義は不完全です。自衛官にも選択の自由はあるのです。

選択の権利は、情報統制のない自由な言論が保障された社会ではじめて有効に機能するでしょう。自衛官にもあらゆる情報が開かれていなければ、主権者として、また有権者として、正しく権利行使できないことになります。

何が言いたいかというと、自衛官にも反戦ビラを読む権利を保障すべきだと言いたいのです。ビラ入れくらいで逮捕されるような社会では、言論の自由など絵に書いた餅でしかありません。ビラ入れが誰の人権をどの程度侵害したから、何ヵ月も勾留されなければならないというのでしょう。読みたくなければ捨てればよいだけのこと。

考えれば考えるほど、最高裁はおかしい。こんな国にすんでいるのだから、私たち有権者がよほどしっかりしていないと。

んで、話はコロリと変わりますが。世の中には、自尊心だけを風船のようにふくらませ、他国民を見下げ差別して恥じない人も結構います。その稚拙な論理はともかく、まず人間として大丈夫かと心配になる方もおられます。有権者は自分に見あった代表しか持てませんしねえ。やれやれ。