力の政策は失敗を続ける

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イスラエルの蛮行には言葉もありません。韓国コルベットの撃沈と同じ、野蛮な行為です。ソマリアの海賊とのちがいは、海賊は民間人ですが救援船襲撃は政府軍だという点だけです。共和国が世界からの孤立を深めるのと同じように、イスラエルも孤立していくことでしょう。違いは、共和国経済が疲弊の極みにあるのに対して、イスラエルはまだ強い経済力を維持しているという点だけです。その状態は、いつまでも続きません。

アフガンの米軍も、失敗への坂道をすべり落ちているようです。司令官のマクリスタル将軍は良心的で有能な人物のようですが、侵略軍は敗北するという鉄則をくつがす力はないでしょう。

ハマスは強硬な武力対決によって、結果的にガザをかつてない悲惨な状態に陥らせてしまいました。アルカイダは過激で非人道的なテロのせいで、アフガンをはじめ多くの地域の民間人を困窮に導いています。

これらはどちらが正しくて、どちらが間違っているという問題ではありません。対話を拒否し、戦いの道を選択したから起きていることです。

ハマスがイスラエルの侵略と戦うのは正しいけれど、ロケット弾の無差別攻撃でイスラエル市民を殺すやり方は間違っています。ハマスの無差別攻撃から市民を守りたいイスラエルの動機は正しいけれど、ガザに対する無差別攻撃と完全封鎖は、かえってイスラエルの安全を脅かしています。アルカイダのテロと戦う米国の立場はわからなくもありませんが、イラク戦争は対テロ戦争ではなかったし、対タリバン戦争もアフガン国民を敵に回しているだけです。他国に侵攻して占領するやり方は、必ず失敗します。共和国が主権を維持したい動機は正しいけれど、韓国の艦船を撃沈するのは防衛とは言えません。どれも、目的と手段が不適合なのです。そうなってしまうのは、力を信奉しているからです。

どれほど理不尽な攻撃を受けてもじっと我慢をして対話の道を閉ざさない韓国政府の姿勢は、素晴らしいと思います。どんなに相手のことが信用できなくても、本当の解決につながる道は、対話しかありません。どれほど時間がかかろうとも、武力で短兵急に解決できないのなら、対話するしかありません。何度裏切られようと、対話の継続をあきらめてしまっては解決から遠のきます。戦いは、侵略に対する抵抗のみに限り、軍事力で問題解決に乗り出さないことです。

勝たなくてもいい。負けなければいいんです。

こういう意見には、ガザからつぎのような声が返ってくるでしょう。

そんな手段で平和を求めて、一体いつまでかかるのだ、いつになれば我々はまともな人間らしい暮らしにもどれるのだ、そのうち年を取って死んでしまうだろう。力でイスラエルを屈服させることができないのなら、それでもいい。奴隷状態で豚のようにはいつくばって生きるより、勇ましく立ち上がって人間として戦って死にたい。

その気持ちはわかるけれど、そうやって戦う人間が、多くの罪もない子ども達を巻き添えにするのです。憲法第9条の値打ちがいまほど世界に必要なときはないように思います。