海上自衛隊は帰っておいで 防衛相架空ブリーフィング

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■海上支援活動についての防衛省ブリーフィング(架空)

記者の皆さん、資料をご覧下さい。(資料は末尾)

海上阻止行動(作戦名OEF-MIO)において、日本の燃料補給をもっぱら重宝しているのは……もとい、日本の洋上支援部隊が最も支援しているのは、パキスタン海軍である。

この20カ月間で、参加16隻のうちパキスタン海軍の1隻に対して、補給燃料全体の33.7%を給油している。先月はパキスタン海軍に5回、フランス海軍に1回、その他ゼロであった。

各国海軍は特に何もすることがない……いや、作戦成功にともなって活動量が低下しているので補給実績が低下の傾向にある。

その中で、パキスタン海軍だけは旺盛な活動量を示していることになる。その活動によってパキスタン海軍が挙げた成果は、特に報告されていないけれども。

作戦において、パキスタン海軍の存在意義は大きい。唯一のイスラム教文化国として、米国にとって「ブッシュの戦争」であることを覆い隠す……もとい、アルカイダとの戦いが全世界共通の課題であることを示しているからである。

仮に洋上作戦に参加する意図がタダの燃料を手に入れることであったとしても……いや、訂正、パキスタンの意図がどこにあろうと、参加していることに意義がある。それ故、我が海上自衛隊の支援活動の意義も、重要であるのである。

質問は?
はい、どうぞ……ふむ、なるほど。

パキスタンに援助しても、浮いた資金を核兵器の維持に使われるだけだという質問だね。「北朝鮮に援助しても、浮いた資金が軍拡に使われるだけだ」という論理が正しければ、「パキスタンに援助しても浮いた資金を核兵器の維持に使われるだけだ」という論理も正しいはずだが、今は不問に付す。

その理由は……理由は…………
いまそれを述べるのは相当ではない。

なんだって?

いま会場から、1カ月に6回しか補給していないなんて、海上自衛隊は怠けているのではないかというような意見があったので、説明する。

怠けているなど、軍事というものを知らない、とんでもない誤解である。
各国艦艇はそれぞれ補給計画を持っているのである。軍艦というのはずっと洋上に浮かんでいるものではない。乗組員の休養も必要だし、食料補給も必要なのである。したがってそれぞれの計画に従い、各地に寄港して休養をとり、そのときに食料も燃料も補給するのが普通なのである。

長期無寄港航海を余儀なくされるなどの場合を除き、わざわざ不便で手間の掛かる洋上補給を選択するバカは……もとい、艦艇は、考えがたい。
よって、各国艦艇はそれぞれの補給計画にしたがって自分たちで給油をしているのが、補給回数が少ない理由なのである。

なんだって? だったら洋上支援など不必要なのではないかだって?
どうしてパキスタンは本国の近くなのに計画的に給油に戻らないのかだって?
失礼、予定の時間が過ぎたのでこれにてブリーフィングを終了する。

<資料>
海上阻止行動 参加艦艇
米国:8
英国:2
フランス:2
日本:2
ドイツ:1
パキスタン:1
カナダ:0
ニュージーランド:0
合計:16隻

インド洋海上補給支援活動実績9月分(10/9 統幕)
*http://www.mod.go.jp/jso/oef_info/p20091009oef.pdf

艦艇用燃料の補給回数と補給量

パキスタン5回710kl
フランス1回58kl
その他0回
合計6回768kl
累計(08.02~09.09)
パキスタン58回8,180kl
その他70回13,060kl
(内、米国11回5,575kl)
合計128回24,240kl