日本とアメリカ 基地をめぐる外交上の強みと弱み

米大使「鳩山は信用できない」
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外交がご近所づきあいと違うのは、発言も行動もすべて計算ずくってところです。米大使の言葉は、「鳩山は強く叱りつければ言うことを聞く」と見られている証しです。ぎゃくに言えば、強く叱らないと言うことを聞かない相手である、つまり小泉みたいなポチではなく自立性を持った相手であると見られているわけで、国民としてはこちらの方が頼もしいはずです(本来ならば)。

アメリカと日本のどちらが相手にでかい態度ができるか、それは局面における力関係で決まりますので、そこに着目してみましょう。

たかが海兵隊1個大隊のことで安保をこじらせたくないのは日米とも同じ。ここはイーブンです。

あちらの強みは、事態が動かなくても痛くも痒くもないと言えるところ。あちらの弱みは、実は不便な普天間を移動したいのがホンネである点。もうひとつは、こちらの方が米国には痛手だと思うけど、米軍基地が反人民的な存在になってしまっている点です。「反人民」なんていうと中国みたいな価値観だと思われるかも知れませんが、米国にとってもこれは大きいポイントなんです。なにせ、「人民の、人民による、人民のための政治」ってのがアメリカの最大の価値観なんですから。

こちらの弱みは、これを5月までの政治課題として時限を切っちゃったところ。うまくいかなければ政治生命に関わります。こちらの強みは、沖縄の県民世論が基地撤去で一致団結しているのと、他府県が基地を受け入れないところ。デモクラシーの立場で言えば、米国もここに配慮せざるを得ない。

だから鳩山さんは世論に依拠すれば強いのに、そうしないから強みが逆に弱みになっています。鳩山さん、何でも米国本意にしか判断できない属国根性の意見に惑わされてはいけません。沖縄県民に背を向けてはいけません。それがあなたの一番の味方なんだから。

それにしても民主党はどうしてこの問題を鳩山さん1人におっかぶせているのか。沖縄県民の世論をバックに、与党を上げて総理を後押しすれば、米国だって一目置くに決まっているのに。小沢が民主党国会議員の手足を縛ったのが、ここにきて不利な状況を作り出しています。小沢にだってこの問題は手に余るはずです。やはり小沢流ボス政治は駄目だなあ。この問題が言われているような安全保障上の問題ではないことは、こちらで。

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