お粗末きわまる読売記事にあぜん

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=936987986&owner_id=12631570

航空自衛隊初の「PAC3」発射実験、米国で成功
読売新聞 2008/9/18 00:41
*http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=610650&media_id=20

航空自衛隊は17日午前7時55分(日本時間同午後10時55分)、米軍ホワイトサンズ射場で日本としては初めてとなる地対空誘導弾パトリオット・ミサイル3(PAC3)の発射実験を行い、模擬弾道ミサイルの迎撃に成功した。
実験では、米軍が発射した模擬弾1発を、約120キロ離れた空自PAC3の部隊がレーダーで追尾、約2分後、軌道を確認してPAC3ミサイル2発を撃ち、30秒後、地上十数キロの上空で破壊した。

この記事は正気なんでしょうか。
弾道ミサイル発射2分後にPAC3を撃ったって?
弾道ミサイルの速度は種類にもよるけれど、最低でも秒速2km。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%BE%E9%81%93%E3%83%9F%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%AB

120km離れた所から発射した場合、60秒でこちらに到達してしまうじゃないですか。今回は発射後2分でレーダーで探知されたという想定ですから、到達までにはもっと時間がかかる。そんな遅いミサイルの迎撃に成功したところで、そんなものが成功と言えるんですかねえ。

時事通信社はこう書いてます。

マッハ9から21の速度で飛来するとされる北朝鮮の「ノドン」など中距離弾道ミサイルを想定したものの、模擬弾の速度はこの半分以下。
*http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2008091800156

弾道計算してみると実験ミサイルの速度は、マッハ8.8程度。
確かに半分以下ですね。
この程度のことなら成功、成功と大騒ぎする必要なんてないんです。
イラク戦争中にイラク軍が撃った短距離弾道ミサイルの一部をPAC3で迎撃した実績があるんですが、そのミサイル、アル・サムードやアビバル100がこの程度のスピードなんです。
でかくて遅いイラク軍ミサイルですが、撃墜率はやっと半分程度だったそうです。
PAC3の性能って、しょせんそんなもんなんですよ。

防衛省幹部は「システムが正常に稼働するかの試験であり、数値を入れ替えれば対応できる」と説明する。

ウソつくなーっ!と言いたいですね。
変な点はまだあります。

PAC3の最大速度は秒速5㎞。
http://www.f5.dion.ne.jp/~mirage/hypams01/md-03a.html
発射30秒後に相手ミサイルを撃墜したというのですから、発射地点から150㎞飛翔したことになります。

ん? 相手ミサイルの発射地点が120㎞離れてたんでしょ? 120㎞離れた所から撃ったミサイルを、150㎞離れたところで撃墜したの? そのミサイル、いったいどっちを向いて飛んでいたんでしょうか?

と、こういうことですから、読売新聞の発表はまったく信用できません。読売新聞は自分たちの読者を馬鹿にしてるんでしょうか。「うちの読者はどうせこんな検証なんかしない」なんて思いこんでいるんでしょうか。そうでなけりゃ、こんな馬鹿馬鹿しくつじつまの合わない記事は書けないもの。