自衛隊の給油活動は、アフガン支援だけではありません

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先日の弁護士会主催の憲法集会で基調講演をされた松山弁護士から『テロ特措法Q&A』の原稿が回ってきました。それを読むと、こんなことが書いてあります。

Q1-A:米軍主導の多国籍軍によるアフガンへの対テロ戦争「不朽の自由作戦」……

ゲゲッ、これは大変。
先生、それは間違いです!

米国は不朽の自由作戦Operation Enduring Freedomをアフガンに限定しておりません。
『不朽の自由作戦-OEF』とは、OEF-TAとかOEF-Pなどという名称がつけられている、5つの作戦を統合した名称です。

アフガン作戦はそのうちの1つで、OEF-Aと言います。
現在、不朽の自由作戦は全世界5箇所で展開されています。

その地域は以下のとおりです。(*1)

  1. アフガン
  2. フィリピン
  3. アフリカの角(ソマリア、エリトリア)
  4. トランスサハラ(アルジェリア、チャド、マリ、モーリタニア、ニジェール、セネガル、ナイジェリア、モロッコ)(*2)
  5. グルジアのパンキシ渓谷

給油活動をアフガン支援に限定しているというのは政府のごまかしで、現に自衛艦はアデン湾の奥深くまで入っています。

アフガンのためなら、ここまで行く必要はありません。この行動は、明らかに「不朽の自由作戦-アフリカの角(OEF-HOA)に対する支援です。

写真をつけようとしたけど、形式が違うようで貼り付けられません。
下記防衛省のHPで確かめて下さい。
*http://www.mod.go.jp/j/news/terotoku/01.html

テロ特措法について言えば、説明文ではアフガン支援と銘打っていますが、この法律の正式名称にアフガンの文字はありません。(*3)
もちろん本文にもアフガンの文字はなく、地域はどことも限定されていません。

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/anpo/houan/tero/index.html
これは誰でも知っていることだと思っていましたが、そうでもなさそうなので念のためにUPしておきます。

*1:資料
http://en.wikipedia.org/wiki/Operation_Enduring_Freedom
Operation Enduring Freedom – Afghanistan (OEF-A)
Operation Enduring Freedom – Philippines (OEF-P) (formerly Operation Freedom Eagle)
Operation Enduring Freedom – Horn of Africa (OEF-HOA)
Operation Enduring Freedom – Trans Sahara (OEF-TS)[3]
Operation Enduring Freedom – Pankisi Gorge

*2:資料
http://en.wikipedia.org/wiki/Operation_Enduring_Freedom_-_Trans_Sahara
The Congress approved $500 million for the Trans-Saharan Counterterrorism Initiative (TSCTI) over six years to support countries involved in counterterrorism against alleged threats of Al Qaeda operating in African countries, primarily Algeria, Chad, Mali, Mauritania, Niger, Senegal, Nigeria, and Morocco.

*3
平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対応して行われる国際連合憲章の目的達成のための諸外国の活動に対して我が国が実施する措置及び関連する国際連合決議等に基づく人道的措置に関する特別措置法