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【慰安婦1】前借金で身分をしばる日本軍慰安婦制度は、巨大な人身売買制度だった。そのことを、言い逃れできないように示していく。従軍慰安婦に強制性がないなんて意見は、本当に恥ずかしいのだということを安倍晋三や橋下徹、石原慎太郎などの政治家に知ってほしい。
【慰安婦2】明治以来、娼婦の身分拘束をめぐる裁判がいくつもあるが、大審院(最高裁)は、一貫して明治5年10月2日第295号布告(人身売買禁止令)にもとづいて判決を下している。次に原文を引用し、そのあと現代語訳を示す。
【慰安婦3-1】明治5年10月2日第295号布告「人身ヲ売買致シ終身又ハ年期ヲ限リ其主人ノ在意ニ任セ虐使致シ候ハ人倫ニ背キ有マシキ事ニ付古来禁制ノ処従年季奉公等種々ノ明目ヲ以テ奉公為致其実売買同様ノ所業ニ至リ以外ノ事ニ付自今可為厳禁事」つづく
【慰安婦3-2】第295号布告現代語要旨「人身を売買し、一生又は年期を限って雇い主が虐使するのは人倫に背き、あるまじきことなので、我が国では古来より禁制であるが、年季奉公など色々な名目で、その実売買同様のことをしているので、以後厳禁する」
【慰安婦4】大審院明治9年第6号判決は前借金で雇用関係を拘束する契約は無効であるという。「娼妓芸妓ニ関シテ斯ノ如キ(他者へ身体の自由を譲渡する)行為ハ明治五年十月二日第二百九十五号布告ノ通リ特別法ノ禁スル所ナルカ故ニ其契約ハ全然無効」
【慰安婦5】大審院明治32年(オ)第77号判決は、前借金で身体をしばる契約は、法律上の契約と認めないという。「身体ヲ拘束スル契約ニ至テハ法律上契約ノ目的ト為シ得ヘキモノニ非ラサルハ勿論明治五年第二百九十五号布告ノ精神ニ依ルモ之ヲ許スヘカラサルモノタルコト」
【慰安婦6】大審院昭和2年(オ)第1042号判決は、自由意思だという業者の主張に、それは公序良俗に反し無効だという。「契約ノ期間娼妓稼業ヲ継続スルコトヲ自ラ強要スル結果ト為リ著シク個人ノ自由ヲ拘束シ公序良俗ニ反スル無効ノモノ」
【慰安婦7-1】じつは高等裁判所が、前借金による拘束を認めたことがあるが、大審院で否定された。大審院昭和2年(レ)第1505号判決「契約問題ト稼業問題ヲ混同シ現在猶人身売買ノ如キ酷法ノ存スルカ如キ理論導カシムル原判決ハ理由不備且偽律錯誤ノ違法アリ」
【慰安婦7-2】要旨「前借金で束縛する契約が有効だと認めたのでは、人身売買のような酷法があるのと変わらないから、有効だとの解釈は理由がないばかりか、法律を偽る考え違いで違法である」と、きわめて明確だ。悪名高い大日本帝国の下でさえ、これが法秩序だった。
【慰安婦8-1】みたとおり、大日本帝国の大審院は、前借金で雇用関係をしばる行為が人身売買であると認め、禁じられていると繰り返している。(「明治五年十月二日第二百九十五号布告ノ通リ特別法ノ禁スル所」)そして人身売買には罰則がある。刑法266-2だ。
【慰安婦8-2】刑法266-2(人身売買)「人を買い受けた者は、三月以上五年以下の懲役に処する。2未成年者を買い受けた者は、三月以上七年以下の懲役に処する」「営利、わいせつ・・・の目的で、人を買い受けた者は、一年以上十年以下の懲役に処する。」慰安婦はまさにわいせつ目的の人身売買だ
【慰安婦9】慰安婦を占領地に送ることは刑法266-2-5条違反だ。「所在国外に移送する目的で、人を売買した者は、二年以上の有期懲役に処する」軍の威光、圧力のせいで誰も手出しできなかっただけで、慰安婦制度全体が、巨大な人身売買システムだったことに疑いはない。
【慰安婦10】軍の権力が肥大化して、まともに法律が運用できなかった時代。そんな間違った時代にやったことを、現代においても全面擁護する安倍・橋下・石原その他の意見が、今日の日本、世界に通用するはずがないではないか。
【慰安婦11】なんで日本だけ非難されるのか、などと子供じみた不満を口にする前に、軍が国法をねじ曲げて盛大に人身売買が出来たのはなぜなのか、どうして日本はそんな国に落ちぶれたのか、そのことを自ら追及することなしに、どうしてよりよい未来が築けるというのか。