護国神社で配られていたトンデモ本

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護国神社が「日本の息吹」という冊子をくれました。日本最大の改憲派団体「日本会議」の機関誌です。すっげえ面白かった。著者は大真面目に書いているのだが、あまりに内容がトンデモなくて笑うしかない本を、「トンデモ本」という。京都大学教授の中西輝政氏の対談が、まさしく「トンデモ」だったのだ。

たとえば、

  • 張作霖を爆殺したのは関東軍ではない。

実行犯はソ連スパイだと中西教授は語る。その理由は、直接証拠が何もなく、実行犯の自白があるだけだから。自白など信用できない、というもの。ではソ連が犯人だという証拠はというと、元KGBの文書課長だった男がイギリスに亡命したあとに、そういう本を書いているから、と。事件当時に関係者を取り調べた日本政府の判断は信用できない。だが70年以上もあとに、事件当時は生まれてもいなかった男が書いた本は信用できる! このご都合主義には、笑うしかないな。

  • 満州事変はソ連の謀略だった。

日本軍は主犯ではなく、ソ連スパイにそそのかされてその気になっただけなんだってさ。いや、ソ連の謀略って……ソ連スパイが日本軍にやらせたなんて、元KGBの、それもたかが文書課長だった男が一人でそう言っているだけで、なんの証拠もない。それがもしも本当だったら、日本軍、ただのバカじゃん。

ま、ここまでは、「正論」に書いているようなこと。すごいのは、このつぎ。

  • 日本軍の上海爆撃はなかった!
  • それは中国の宣伝だ!
  • 爆撃のニュースフィルムもニセモノだ!
  • じつはハリウッドで作った特撮だったかも!

ギャハハハハハッ
知らんかったあ(^o^)
やー、大変だ。

当時の日本政府が「爆撃成功せり」と大々的に公式発表しているが、あれも中国の作ったニセ文書なのか? 爆撃のニュースは当時の映画館で堂々と上映されてるが、あれはみんな中国の謀略? ハリウッド製の作り物? 日本はなんにもしてないのに、軍部もふくめて誰も中国の反日宣伝だと気付かずに、上海爆撃が成功したとよろこんでたのお?

いやー、陰謀論にもいろいろあるが、ここまでぶっとんだのを読むと、むしろ爽快。お見事なバカっぷり。今後も、もっと面白い新説を考えて、笑わせてくだされ、中西京都大学教授。