麻生のアホのせいでハトが苦労している

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首相、沖縄・徳之島案を表明
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■普天間移設に関する日米間の主要な合意

ハトが苦労している要因を、あらためて簡単にまとめておきます。普天間飛行場の移設にかかわって、日米政府間でいくつもの合意が作られてきました。重要なものをあげると、以下の3つです。

1.1995(平成7)年 沖縄に関する特別行動委員会(SACO)合意(以下、「サコ合意」)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/hosho/saco.html

2.2006(平成18)年 日米ロードマップ(以下、「ロードマップ」)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/kaidan/g_aso/ubl_06/2plus2_map.html

3.2009(平成21)年 在沖縄海兵隊のグアム移転に係る協定(以下、「協定」)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/shomei_43_gai.html

  • まず、サコ合意でいくつかの基地の返還と、普天間基地の代わりの施設をつくることが決まりました。
  • つぎにロードマップで、全体の進行は普天間基地の代替施設の進み具合で決めることにしました。
  • 最後に、協定で代替施設を2014年までに作ることを決めました。

ところでハトが苦労している原因は、「ロードマップ」の中身です。これを調印したのは麻生のアホですが、こう書いてあるんです。

「沖縄に残る部隊が必要とするすべてのものは、沖縄の中で移設される。」

県外移設にアメリカがNOと言えば、そこで行き詰まってしまう原因が、ここにあります。しかしですね、どこかに抜け道はないでしょうか。「ロードマップ」に、こんなことが書いてあります。

「SACO最終報告の着実な実施の重要性を強調しつつ、SACOによる移設・返還計画については、再評価が必要となる可能性がある。」

  • ロードマップはサコ合意にもとづいています。
  • しかしサコ合意は見直しもあり得るのです。

うん、実際、サコ合意では珊瑚礁の中に「くい打ち方式」で基地を作るプランだったのに、沿岸を埋め立てる「V字滑走路方式」に変わっていますから、見直しもあり得るのです(一度ひっくり返したそれを、今回ハトがまた元に戻そうとしています)。現行の辺野古案は、サコ合意のつぎの文面にもとづくものです。

「海上施設は、沖縄本島の東海岸沖に建設する。」

だったらロードマップに従って、サコ合意のこの部分を「見直す」。すると何が何でも沖縄県内という合意を、なくすことができるかも知れない。まあ、ちゃぶ台返しですけどね。

ところで、ここまで問題をこじらせる合意をしやがった麻生のアホは、どんな話し合いで合意に至ったのでしょうか。その内容を末尾に記しますが、ややこしいと思う人はすっとばしてください。結論を言えば、中身なんか何も決めずに合意したのです。そんなもん、合意というのでしょうか。寿司屋の「おまかせ」みたいなもので、何が出てくるかわかりもしないのに、金を出す約束だけしやがったのです。こんな無責任な自民党が、いまになってハトを批判する資格なんぞありはしません。

ハトは裏切り者ですが、そういう所に追い込んだのは麻生のアホが、ちゃらんぽらんな約束をしたからです。政府が沖縄県民に無断でどんな約束をしようが、県民はそれに異を唱える権利があります。そして私たちにはそれを応援する義務があります。なんといっても、沖縄に犠牲を押し付けてこれまで安逸をむさぼってきたのは、私たちなのですから。

以下に記す内容でどの部隊がグァムに行き、どの部隊が残るのか、理解できる人がおられるでしょうか。わたしにはさっぱりわかりません。こんなあやふやな内容なのに、日本が出す金額だけは、きっちり決めてあります。どの年度でどのように執行するのか、細々と決めてあります。もらうものだけはキッチリ決めて、自分がどんなことをするのか全然明らかにしない、こんな約束が「協定」などと呼べるものでしょうか。こんな不平等ないいかげんな約束を、独立国たる日本の国民は承知しない。キッパリとこのように告げるべきです。

米国は何をするのか、そしてどんな理由で日本に何を求めるのか、はっきりしてもらいましょう。話はそれからです。自民党の属国政府と我々は違うのだ、麻生のようなアホと一緒にせんといてくれ。ハトは、これくらい言ったらどうなのか。民主党に国民が期待したのは、そういうことではないんでしょうか。

■麻生がしたちゃらんぽらんな約束の中身

ロードマップには、グアムに移動する部隊が書いてあります。

「約8000名の第3海兵機動展開部隊の要員と、その家族約9000名は、部隊の一体性を維持するような形で2014年までに沖縄からグアムに移転する。」

その中には、つぎの部隊が含まれるとあります。

  • 第3海兵機動展開部隊の指揮部隊を含む
  • 第3海兵師団司令部を含む
  • 第3海兵後方群(戦務支援群から改称)司令部を含む
  • 第1海兵航空団司令部及び第12海兵連隊司令部を含む

これらの関係性を簡単に説明すると、まず基幹部隊としてアメリカに3つしかない殴り込み部隊である「海兵機動展開部隊」のうち、「第3海兵機動展開部隊」の司令部が沖縄にあります。この司令部を含む部隊がグアムに行きます。しかし司令部以外のどの部隊が残り、どの部隊が移動するのか、これではわかりません。

その下にあるいくつかの師団のうち、第3海兵師団が沖縄にあり、司令部があります。この司令部を含む部隊がグアムに行きます。しかし司令部以外のどの部隊が残り、どの部隊が移動するのか、これではわかりません。

第3海兵師団の部隊は6つで、「司令部大隊」、「第3海兵連隊」、「第4海兵連隊」、「第12海兵連隊」、「第3偵察大隊」、「戦闘強襲大隊」です。このうち「第12海兵連隊」(砲兵)の司令部を含む部隊がグアムに移動します。しかし司令部以外のどの部隊が残り、どの部隊が移動するのか、これではわかりません。

第3海兵師団を支援するために、輸送、補給、修理などを受け持つのが「第3海兵後方群」です。この司令部を含む部隊がグアムに行きます。しかし司令部以外のどの部隊が残り、どの部隊が移動するのか、これではわかりません。

第3海兵師団を運んだり、戦闘支援をするのが「第1海兵航空団」で、これの司令部がグアムに移動します。この司令部を含む部隊がグアムに行きます。しかし司令部以外のどの部隊が残り、どの部隊が移動するのか、これではわかりません。

このようにほとんどの司令部機能がグァムに移動するのですが、行くのは司令部の他にどの部隊なのか、さっぱりわかりません。沖縄にどの部隊が残るのか、ロードマップにはこう書いてあります。

「沖縄に残る米海兵隊の兵力は、司令部、陸上、航空、戦闘支援及び基地支援能力といった海兵空地任務部隊の要素から構成される。」

これだけです。

「司令部」、「陸上戦力」、「航空」、「戦闘支援」、「基地支援能力」。これは海兵隊の全要素を羅列しただけです。これ以外の機能は海兵隊に存在しません。つまり、この文面は、何も言っていないのと同じ事なのです。