クビにしてほしいくらいだ　田母神が定年退職

外出から帰営するタクシーで「お客さん、私は自衛隊に反対なんですよ」と言われたことがあります。憤る私は先輩から「そう言われても、彼らの安全を守るのが俺たちの任務だ」といさめられ、教えられました。

憲法9条のもと、再び侵略戦争をすまい、国土防衛に徹するのだと誓った初心はいまでも生きているはずです。

税金泥棒と罵られても使命に誇りを失わず、旧軍とは違う自衛隊に生まれ変わり、国民の信頼を得ようとして頑張ってきた先輩たちの苦労があるからこそ、今日の自衛隊があります。

軍事組織が国民の信頼をとことん失ったのは、旧軍が馬鹿な侵略戦争を引き起こしたためです。その旧軍のイメージを払拭するために、心ある自衛官がどれほど我慢と努力を重ねて来たことか。

そんな現場の苦労をぶち壊す暴言(というより妄言)を垂れ流す幹部はとっとと消えてほしい。まだ言うか、この口は、とねじりあげたい気がします。ご本人はタブーを破ったぐらいに思って英雄気取りかも知れませんが、まったく、迷惑極まりない。

はっきり言いますが、戦前日本の「栄光」があろうがなかろうが、現代日本の安全保障とは全く関係ありませんから。

個人の思想は自由ですけど、自衛隊は政府の命令で動く組織なんですから、その政府の方針が気に入らないなら空幕長にならなければよかったんです。

食品事故を起こした会社が全社をあげて再発防止を誓っているのに、工場長が「そんなの関係ねえ！」って言ったみたいなもんで、民間ならとっくにクビですよ。