不在者投票に行った友人の話

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私のところは兵庫11区。選挙区は民主党候補を自民党候補が激しく追い上げているそうだ。

友人は選挙区は民主党の候補者に入れた。比例代表は共産党に入れたという。最高裁裁判官は鬼丸さんを除いて全部バツをつけた。これは私から聞いていたからそうしたと。本当はもう一人バツじゃない人がいたんだけど、名前を忘れたそうな。

民主党候補者の政治信条が、自民党候補者よりも右に位置することは分かっていた。自分の意見に近い人がほかにいた。しかしあえて民主党に入れた。議員の個人的な信条は無視したという。国会の票決行動は議員個人の政治信条ではなく党議決定によるからだ。反自民の意思を表すのが優先だ、11区で自民に勝たせるわけにはいかんだろうという。

抵抗はなかったかと問うと、「抵抗ないわけないやろがい」と強い言葉が帰ってきた。文字通り、鼻をつまんで入れた票だ。安倍や麻生を取り囲む日の丸の波、「帝国憲法万歳!朝鮮人を追放しろ!」のシュプレヒコールに、身のそこから震えるような危機感を覚えているからだ。

「リベラルが民主党を支えれば、民主党はリベラルな意見を無視できなくなる」
「しかしリベラルが我意を押し通すことで結果的に自民党を勝たせたら、民主党はリベラルへの期待を捨てて、自民を勝たせた流れに乗ろうとする」
「民主党に期待するわけではない。政治全体が自民側にぶれない様にするためだ」

これが彼の投票行動を決めた考えだ。主権者として考えに考え抜いた結論だ。最後まで悩み、ペンを握ってからようやく決断したという。裏切られるリスクもあると覚悟して、それでもいま自民に勝たせない選択に賭けたのだ。

政治家に訴えたい。地縁や血縁や経済的損得だけで有権者が投票していると思わないで欲しい。票が入ったからといって支持が増えたと勘違いしないで欲しい。切れば血のにじむような一票が託されていることに、思いを馳せて欲しい。重い、重い一票だと、とことん自覚して欲しい。

有権者も、しっかりと、しっかりと考えて投票しよう。誰それが勝ちそうだから入れるとか、負けそうだから行かないとか、やめよう。選挙は馬券じゃないんだから。その一票に、日本を託すのだから。