高速道路料金無料化で姫路は変わった

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高速道路料金無料化 馬淵国交副大臣に聞く
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姫路(兵庫県)では有料道路の無料化で渋滞がなくなり、排ガス汚染が改善しました。

姫路市内を走る国道2号線は2本あって、1本は有料高架自動車道(通称姫路バイパス)、もう1本は無料の一般道でした。

そのうち有料の方について、共産党の市会議員が「高速自動車道でもない国道なのに有料なのは法律違反ではないか」と言い出して、無料化実現運動を始めたんです。法律違反というのは本当だったようで、国土交通省が段階的に料金を引き下げて、いまは無料になってます。

これでどうなったかというと、市内を通過していた長距離大型トラックが全部バイパスに向かったから、市内の渋滞が劇的に緩和されました! 排ガス汚染も減りました。だから高速道路の平日無料化が渋滞緩和や排ガス汚染対策に有効なのは間違いないと思います。

通行料金などを原資にした道路特定財源なんてのがあるから、いらない道路がバンバンつくられる、そんなのをなくして、公共財産としての道路はすべて税金で作り管理するようになれば、むやみな道路建設が抑制されるという民主党の言い分も正しいと思います。

しかし心配なのはやはり維持費です。この狭い日本に作られた高速道路は、全ヨーロッパの高速道路の総和より長いんです。それをしたのは自民党のバカ政治ですが、すでに作られた道をいまさらなくすわけにもいかないんだし、この莫大な維持管理費をなんとか捻出しなければなりません。首都高速や東名なんかは有料のままでいいんじゃないかと思うんですがねえ。

共産党議員が無料化を唱えていたころ、「アホちゃうか、そんなことしても国が動くはずないがな」と鼻でせせら笑っていた保守系議員が知りあいですが、前回選挙ではちゃっかり自分の手柄として演説してたのは、ご愛敬(^o^)

まずはここを見てください。

独立行政法人 日本高速道路保有・債務返済機構の資料http://www.jehdra.go.jp/pdf/572.pdf

まず3ページ。
「機構の収支予算の明細の合算数値」に債務残高が載っています。

毎年平均1兆円も償還しているのに、いつまでたっても債務残高が減らない計画です。その理由は次のページで「会社の収支予算の明細の合算数値」の期首残高を見て貰えれば分かります。昨年度が2兆6829億円なのに、4年後に4兆7266億円になっています。つまりそれだけ道路を造る計画なのです。

以後はその数字が減っていますが、その理由は現在はまだ道路建設計画がないからに過ぎません。新たな年度になれば、新規計画が積み増しされているに決まっているのです。料金収入の半分が新規道路に投資されているという現状は、どう考えても異常ですよね。

当てにならないのが返済計画です。2019年度には通行料収入が3兆円を超える計画ですが、新規道路の通行量がどこも計画を大幅に下回っており、通行料収入が絵に描いたモチに終わっているのは周知の事実です。うまくいくとは思えません。現に昨年度の返済実績は計画の3割も下回っています。

通行料収入があるから無駄な道路がどんどん作られます。それは民間会社のすることだから政府が口を出せないという理屈で、批判が封じ込められます。しかしその実、政治利権の温床となっているのが高速道路建設です。これが自民党政治でした。

こういうシステムを改革したいのは誰も同じだと思います。高速道路の無料化はそのための方策として有効だと思います。しかしそれが最もよい方策なのか。それがどうも考えあぐねるところです。

しかし来年に全国一斉に無料化するわけではないのですから、論議の時間はあります。ためにする批判ではなくて、建設的な論議を続けたいものですね。