「生活保護を削るのが正義」という公務員がいた

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広い日本には、次のように考える人もいるのですね。書いたのは尼崎市役所に勤める役人です。

北九州市の生活保護行政にエール!
生活保護法批判論
2006/6/28 Wednesday 19:58

生活保護行政の最先端を突っ走っている北九州市。

ところが、週刊東洋経済7月1日号では同市の生活保護行政について、批判的な記事が組まれています。この記事では、5月23日に同市門司区で56歳の男性が餓死、6月5日に同じく門司区で60歳代の夫婦が自宅で死亡していたことなどを引き合いに出し、福祉事務所窓口での厳しい対応に疑問を呈しています。

扶養義務者に援助してもらうようにしろ、兄弟姉妹から仕送りしてもらえないことの証明をもらってこい、といった対応を批判しています。

しかし、生活保護の申請にやって来た市民に対して、扶養義務者などがいる場合に援助してもらうように促したり、離婚した者が離婚相手から慰藉料や養育費を受け取るように努力を促すのは、全く当たり前のことで、何ら批判されることではありません。

むしろ、そうした当然の努力を怠り、安易に生活保護に依存しようとすることを奨励するような風潮こそ弾圧されるべきなのです。

(どろ注:「弾圧」は原文のまま。どろの誤植ではありません。)

実際、窓口対応をしていると、「さっき離婚届を出してきました。子供を引き取ったので、生活保護を受けたい」と、しゃぁしゃぁと言ってくる人たちが後を絶たない。

子供を真剣に育てようとするなら、まず必死に働いている姿を子供に見せるべきでしょうし、相手に慰藉料や養育費を要求する努力を怠っておきながら、血税を貪るような態度には激しい怒りを覚えるのです。

生活保護改革で、母子加算の要件が厳しくなるのは、子供を真剣に育てていない世帯が多いという実態を踏まえたものではないでしょうか。

母子世帯で生活保護を受けておきながら、いつの間にか妊娠していたという事例も山ほどあります。子供を産むのは自由ですが、それなら責任を負うべきなのです。

こうしたズサンな法システムが市民の批判を高めていることを真摯に反省するべきなのです。

生活保護世帯の子が、まともな養育もされず、教育もまともに受けられないまま成人し、また生活保護に陥るという悪魔の連鎖が存在しています。当然の自己責任・自助努力を怠る者に人権を主張する資格などないはずです。

北九州市の生活保護行政は、全国の模範となっているようですし、私もしばしば職場で「北九州方式」を導入すべきだと主張していますが、誰も聞いてくれません。だから尼崎市はいつまで経っても生活保護率が県内1位のまま突っ走っている。

北九州方式がなぜ支持されるべきかについては、以前にも書いたように、現行生活保護法が国賊法と化しているからです。

怠けて怠けて怠け続けた人生を送ってきた者が最後の最後に自分の人生にケジメをつけるならともかく、よりによって公金にたかるという逆襲をすることを奨励しているからです。

北九州市の取組は、それに真っ向から戦っていると評価できるのです。

北九州市の市民・納税者はもっと評価をしてあげるべきでしょう。

福祉関係者などの中には、冒頭に紹介した餓死事件や年間3万人の自殺者を引き合いに出し、生活保護制度の拡充を主張する売国奴のような者もいるようです。

しかし、自殺者の数と生活保護が厳しいということの間には、因果関係などないと言えると思います。つまり、自殺などをする人と生活保護を受ける人たちでは、層・カテゴリーが異なると言えるのです。

北九州市の生活保護行政が厳しいのは、こうしたことを現場ならではの感覚で理解しているからだと思っています。

それゆえ、数件の特異な事例を引き合いに出して、これを殊更強調し、せっかく長年に渡って実績を積重ねてきた北九州市の血のにじむような努力を水泡に帰すようなことは絶対にするべきではないのです。

頑張れ!北九州市

書いた人:杉山富昭

http://72.14.235.104/search?q=cache:lroN7GqUDXkJ:seisakuhomu.blog.bai.ne.jp/%3Feid%3D56396+%E5%8C%97%E4%B9%9D%E5%B7%9E%E5%B8%82%E3%80%80%E7%94%9F%E6%B4%BB%E4%BF%9D%E8%AD%B7&hl=ja&gl=jp&ct=clnk&cd=2
(自治体政策法務研究室<Blog>)

その後、上に示したURLの杉山富昭さんのブログ(自治体政策法務研究室<Blog>)は閉鎖されました。今後も「匿名」でブログを続けていくと宣言していましたが、現在、その匿名ブログ
http://hccweb1.bai.ne.jp/~hcl45701/
も読めなくなっています。

<追記1>
役人さんに貧乏のリアリティが希薄なのはしようがないのかな。

離婚した妻が養育費をとる努力をしていない? 女性がどれほどそれに苦労してるか、離婚の修羅場を知らんな。離婚後に養育費を取ると言っても、どうやって? 要求したぐらいじゃくれないよ。弁護士が内容証明を送りつけても、1~2回送金がある程度。裁判起こして、債務名義とって、つぎに差し押さえを申し立てて、給料を押さえても、翌月は辞めている。そもそも押さえられるほど給料を貰ってる男が少ない。そういうことするのに、幾ら金と時間がかかるか。そんな金があれば保護にはたよらない。

窓口で断られてすごすご帰るのは、おとなしくて真面目な人。やくざみたいな厚かましい奴は、毎日でも仕事みたいに窓口でゴネる、騒ぐ、わめく。上役は責任を取るのがいやだから、下っぱになんとかしろとネチネチ言う。言われる下っぱは、保護決定を出せばうるさいのが来なくなるので、そうする。どうせオレの金じゃねえやとつぶやきながら。そして愚民どもめ、なんて思っているのだ。

生活保護の実態を知るためには、貧しい階層の暮らしを知らねばならない。悲惨だよ、本当に。まあ、不正受給がないとは言わないけど。

あ、それと、病気でもないのに、若いくせにブラブラしてるような人間には、生活保護はまず適用されません。

さらに。最低賃金が時給1000円になれば、生活保護を申請する人は激減します。体こわすほど必死に働いても生活保護程度しか稼げない境遇で1~2年過ごしたら、誰でも保護にたよるようになりますね。私を含めて、人間はそれほど立派でも正直でもないよ。

<追記2>
吾妻ひでおがホームレスやってた時も雨に困ったと、「放浪日記」で書いてますね。ブルーシートハウスに家族で住んで、お父さんは毎日仕事に通っている一家もあるとか。大の男が1カ月働いても、アパートに住めないというのはなんなんだろう。

いまこそ家賃の手頃な公営住宅を建てるべきだと思うんだがねえ。批判を浴びながら姫路港につくった埠頭と、東洋最大級のクレーンは、出来て10年。いまだに一度も使ったことがない。何千億円もかけたのに。県営住宅ならどれくらい作れたかなあ。なんか、お金の使い方が間違ってます。