放置される戦死者たち

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今日は忙しくて日記書けないので、9条コミュの靖国トピに書き込んだ文章を転載してお茶を濁す。

今年、姫路護国神社の終戦記念際に参加したのは12人。他にはどこかの中隊の慰霊祭の予定がひとつ。参拝だけして祭式に参加しない人が、私のいる間に2人。姫路では戦後50年を最後に、連隊関係者の慰霊祭が関係者の高齢化を理由に、執り行われなくなった。それ以来、祭式参加者は年々減り続けている。神社境内の閑散とした様子から、参拝者数も同様であると思う。戦争の記憶の風化は困ったものだが、それが時勢というものなのかも。

靖国神社の騒がれようだけが異様だ。今年、閣僚の参拝は高市早苗ひとりだったけれど、「みんなで靖国神社に参拝する会」は今年も大勢の国会議員を集めてカメラの前で参拝して見せた。

靖国神社が単なる追悼や顕彰施設に留まらず、一箇の政治的存在となっている。そこに議員達が大挙して参拝するのは、政治的示威行動だ。政治的示威行動であって、こころから戦死者を悼んでいるのではないから、「みんなで靖国神社に参拝する会」の議員たちの、当選前、当選後、落選(引退)後の行動が対照できれば、きっと面白い結果がでると思う。

一昨年、厚生労働大臣だった参議院議員尾辻秀久氏は、パプアニューギニアやフィリピンなど「南方」での遺骨収集を2010年をメドに打ち切る方針を発表した。遺骨収集のための年間予算はわずか2億4200万円。政府はこの支出がムダであると考えたわけだ。こんな扱いをされたのでは、死に損もいいところではないか。厚生労働省の調査では、海外での戦没者数約240万人のうち、116万人分の遺骨がいまだに残されたままなのだそうだが。

担当大臣のくせに、役人の予算削減に抵抗することもしなかった尾辻氏は、日本最大の右翼組織、日本会議代表委員で、日本遺族会副会長で、「みんなで靖国神社に参拝する会」の有力会員だ。靖国参拝には熱心でも、非命に斃れた兵士の遺骨が放置されているのは知ったことではない。これが「靖国派」のありていな正体なのだ。