憲法9条の平和力(3)中国・北朝鮮の脅威?

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■中国・北朝鮮が攻めてきたらどうする?

どうするもこうするも、すべての政党が自衛隊の力で自国を防衛すると答えています。

[P]共産党「急迫不正の侵略に対してはあらゆる手段で防衛する。自衛隊を活用するのは国民に責任を負う政府として当然の責務である。」

[P]社民党「侵略されたら当然自衛隊が防衛するので、何の問題もありません。」

日本を守るだけなら、自衛隊の活動は憲法第9条に違反しないというのがすべての政党の意見です。だから、何の不都合もありません。憲法を変えなければ日本を守れないなんてのは、憲法を変えたい自民党が勝手に言っているだけのことです。

ついでの話ですけど、北朝鮮は日本に攻めて来れません。兵隊や重たい大砲、戦車を運べる船がないので。主力戦闘機は1956年にロシアで開発されたもののコピーで、中国製です[P]。これは日本まで飛んできたら、帰りの燃料が足りなくなって海に落ちます。

戦車には暗視装置が付いていません[P]。つまり夜になると走れません。お休みするしかない。これは、何千両もの戦車を誇っていたイラク軍が米軍に負けた敗因でもあります。

ピョンヤンを行進している兵隊は見せ物だから元気ですけど、実際の人民軍兵士の姿はこうです。(P)

やせ細ってますよね。こんな軍隊が恐ろしいはずがありません。

でもゲリラが原子炉を攻撃したら? たしかにそれは怖いですね。でもそれを言うなら、憲法を変えてもゲリラは遠慮してくれません。軍隊がテロを防げないのは、あの世界最大最強の米軍が9.11テロを防げなかったのでわかりますよね。防ぎようのない原発テロが怖いんだったら、原発なんかなくしてしまうのが一番です。

■中国・北朝鮮が大量のミサイルを打ち込んできたらどうする?

ミサイルでどの程度の被害が出るんでしょうか、確かめてみましょう。

日本まで飛ばせるというノドンミサイルですけど、これを見てください[P]。

ミサイルを一度に6発も撃ったときの着水地点です。たった500kmほど飛んだだけで、こんなにバラバラに墜ちるんです。6発撃っただけで、ほとんど西日本の範囲にバラバラになってしまう。

これはもはや、どこかを狙えるというレベルではありません。撃ったが最後、どこに飛んでいくか分からない性能なんです。こんなミサイルが200や300飛んできたって、日本にたどり着くかどうか分からないし、たどり着いてもまともに命中しません。

でもはずれたミサイルによる被害というのは必ず発生するので、その被害を算定してみましょう。ノドンミサイルは0.8トンの弾頭を積んでいます。それが200~300発あるそうです。すると、全部で240トン(0.8×300)ということになります。

みなさんは、姫路の川西航空機工場空襲をご存じでしょうか。1945年6月22日、飛行機工場のあった姫路市京口町一帯が、B29により爆撃を受けました。投下されたのは、0.5トン爆弾が1,000発です。全部で500トンです。北朝鮮がもっているノドンミサイル全部の2倍の爆弾量が、1校区の数分の1の広さしかない、あの狭い京口町に集中投下されたんです。京口一帯は大きな被害を受けましたが、姫路市が壊滅したわけではありません。

ノドンミサイルの原型はドイツのV2号です。1トンの弾頭を載せたV2号が、ロンドンを攻撃しました。全部で1,358発。1,358トン。ノドン全部の5.6倍の爆発量が、ロンドンに集中したんです。でも、ご存じのようにロンドンが壊滅したわけではありません。ベルギーのアントワープ攻撃には、1トン弾頭が1,610発も使われました。1,610トンだから、ノドンの6.7倍もの量ですが、アントワープは健在です。

ノドンが全部落ちてきたって、その程度。まして広さは桁違いです。小さな京口町を壊滅させた量の半分くらいの量の爆弾が、京口の数十万倍、数百万倍の広さにバラバラに落ちてきたって、大半は海か山に落ちるだろうし、迎撃ミサイルで落とせるのもあるだろうし、人命被害なんかほとんどゼロでしょう。ノドンミサイルの脅威といっても、その程度なんです。

これは私が勝手に言っているのではありません。元航空自衛隊のトップにいた、田母神さんもそうおっしゃっています。北朝鮮のミサイルなんか恐れる必要はさらさらない、と。