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米国で右翼武装集団（ミリティア）の伸長が懸念されています。ミリティアは合衆国憲法で認められている民兵組織なので、右翼民兵組織も一応は合法的存在ですが、思想的に偏っていて危険視される集団もかなりあるようです。
米軍情報紙ミリタリー・コムによれば、ここ数カ月で50もの武装集団が結成されたのが探知されていて、これはここ10年間で最も激しい上昇だそうです。
＊http://www.military.com/news/article/August-2009/rise-in-militia-groups-seen-across-the-us.html?col=1186032310810
その原因として2つが挙げられていて、1つは不景気、もう1つは黒人の社会的地位の向上です。黒人経営者に対する白人従業員の差別的反発があるそうです。
記事のライターと読者にとっては当然すぎることなのか、記事では詳しく触れられていないのですが、米国ではどうやら不法移民を排除せよという立ち会い演説会がたくさん開かれているようです。そしてそこでは「米国南西部を開拓するメキシコの陰謀」なるものが、まことしやかに語られていて、しかもその陰謀説が成長しているのだそうです。彼らミリティアはユーチューブを使って「新兵」を募集しているとも書いてあります。
人種差別、加えて外国が国土を奪おうとしているという陰謀説、そしてユーチューブとくれば、日本でも似たような傾向が見られますね。バカはどこにでもいるんだw
でも日本の団体と違うのは、ミリティアは政府からの自立・分離を主張する、極端な自由主義者である点です。日本の排外主義は政府の権威にベッタリで体制の権力が大好きですから、そこは大違いですね。
ミリティアは1995年にオクラホマシティの連邦ビルを爆破して、168人を殺しました。1992年にはアイダホの白人分離主義者がFBIと銃撃戦を行って、妻と息子がFBIに狙撃されて死んでいます。1993年にはテキサスでミリティアカルトと連邦保安官が撃ち合い、80人が死んでいます。90年代の反政府活動はこのように行動的で過激でしたが、今はそういう傾向にはないようです。しかし、彼らを監視する職員は、オクラホマシティの再現が時間の問題にすぎないと恐れています。
米国という巨大な国は、常にこういう内部矛盾を抱えつつ、困難を克服して成長してきました。その矛盾の深さと行動力の激しさは、私たちの想像を超えます。
ミリティアに比較すると、カルデロン・のりこちゃんの通う中学校にデモをかけた「在日特権を許さない市民の会」や、トンデモ食品で日本人をだまして私腹を肥やしている「維新政党・新風」、当選できなくて金ばかりかかるから選挙から撤退する「幸福の科学」……日本の排外主義勢力ってのは、なんだかイジイジしてるなあ。過激な方がいいというんじゃないけどさ。
以下はおまけ。
「幸福実現党」がどんだけひどい差別主義者かがよくわかります。大川隆法国師が1991年に出版なされた『ノストラダムス 戦慄の啓示』。その一部を引用します。日本は海の怪物リヴァイアサンにたとえられています。
＜日本は世界を征服する＞
21世紀、リヴァイアサンは無敵となるであろう。年老いた鷲の喉を食いちぎり、また、力尽きた赤き熊を打ち倒し、老いたるヨーロッパを嘲笑い、中国を奴隷とし、朝鮮を端女（はしため）とするであろう。＜中国人に対して＞
おまえたちは、いったい何のために生まれてきたのか。何の因果があって、そのように、冬の日によく晴れて蚊トンボが湧くように、数多くの命を得たのだ。……十一億の中国の民は、三億人にまで人口を減らす。八億は死ぬ。いかなる死に方をするか、それをあなたがたに選ぶ権利はない。……あなたがたは、人間として生まれて来ないほうがよかったのだ。＜韓国・朝鮮人に対して＞
最も愚かなる者がいる。ああ、他人のひさしを借りて生業を立てる者よ。東洋の淑女よ。おまえは数限りなく犯され続けてきた。……引き裂かれたる姉妹が、一つになろうとするとき、この姉妹の不幸が起きる。この由緒ある家柄に育った姉妹は、再び怪物（日本です）に犯され、怪物の子を孕（はら）むことになる。おまえたちは、怪物の子を産むことのみによって生き長らえることができるのだ。……海の怪物は、おまえたちを犯しに再びやって来る。そのときに、手のひらを返したような態度をとっても、もう遅い。･･･借金のかたに娘を奪われるは、いつの時代も同じ。そのときに泣き叫んでも、もう遅いのだ。･･･相手は海の怪獣なのだ。怪獣に対して、小魚が嘲笑ったということが、命とりとなったのだ。それをまた深く悔いることが来るであろう。
こんな民族差別丸出しの狂った連中の演説を聴かなくてすんだだけ有り難いです。
＊http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=927969&media_id=2