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末尾にポツダム宣言の全訳を記しました。わかりにくい政府の翻訳よりも読みやすいと思います。
ポツダム宣言は有り体に言えば「脅し」です。「ゆーこと聞かなんだらいてまうぞコラ」。これが本質です。公正で中立な権威が下した裁定ではありません。
日本はこれを飲むしかなかった。いやでも飲まなければ滅亡していました。だからしぶしぶ受け入れました。そういうものだから、「受け入れたけれども納得はしていない」という安倍さんみたいな人が後を絶たない。
連合国のやり方はいま述べたとおり、乱暴でした。乱暴ですが、正義の執行であったのは確かです。当時の大日本帝国には、力で目にもの見せるしかなかったでしょう。
アジアに敵なしの軍事力を誇っておごり高ぶり、非理性的な情念で国内を統治していた帝国は、力以外のものを信じない国になっていました。乱暴で野蛮な抑圧者であり侵略者だった大日本帝国は、もう見る影もなく衰亡し破滅直前に至っていました。なのに、そういった自分の姿を直視できないほどに、自己陶酔していました。ガツンとやられなければ、目が覚めなかったでしょう。
痛さに目覚めたはずだったのですが、いまになって「殴られたからゴメンと言っただけだい」などと考える総理が現れるとは。憲法第9条をつくり、改正するのが困難な手続きにしたのは、安倍晋三のような人物が現れることを先人が危惧したからです。先人の知恵を力あるものとして生かすべき務めが、私たち国民に課せられていると思います。
ポツダム宣言
日本の降伏に向けた宣言定義規約
1945年7月26日発行(1)われわれ、米合衆国大統領、中華民国主席及び英国政府首相は、われわれ数億の民を代表して協議し、日本に戦争終結の機会を与えることに意見が一致した。
(2)米国、英帝国及び中国の陸海空軍は、西方(ヨーロッパ)から陸軍及び航空編隊による何倍もの増強を受けて巨大化しており、日本に対して最後の一撃を加える体制が整っている。この軍事力は、日本に対抗するすべての連合国の告発に備えて、日本が抵抗をやめるまで持続し、奮いたっている。
(3)世界の自由なる人民が立ち上がった力に対するドイツの無益かつ無意味な抵抗の結果は、日本の人民に対して示された極めて明らかな実例である。現在日本に向かって集中しつつある力は、ナチスの抵抗に対して用いられた力、すなわち全ドイツ人民の生活、産業、国土を瓦礫にするのに必要だった力に較べてはかりしれぬほどに大きい。われわれの決意に支えられたわれわれの軍事力をすべて用いれば、必ずや、完全に日本の軍事力を壊滅させ、そして日本の国土の徹底的な荒廃を招くことが避けられないだろう。
(4)決断の時が来ている。日本帝国を破滅の淵に引きずりこむ、非理性的な計略を持ちかつ身勝手な軍国主義的助言者に支配される状態を続けるか、あるいは日本が道理の道に従って歩むのか。
(5)以下はわれわれの条件である。条件からの逸脱は認めない。代替条件はない。遅延は一切認めない。
(6)日本の人民を欺き、世界征服に誤導したすべての期間の影響力及び権威は排除されなければならない。われわれは、世界から無責任な軍国主義が駆逐されるまでは、平和、安全、正義の新秩序は実現不可能であると主張する。
(7)そのような新秩序が確立されるまで、また日本における好戦勢力が壊滅したと説得力を以て証明できるまで、連合国軍が指定する日本領土内の諸地点は、当初の基本的目標を達成するために占領されなければならない。
(8)カイロ宣言の条項は履行されるべきであり、日本の主権は本州、北海道、九州、四国及びわれわれの決定する周辺小諸島に限定する。
(9)日本軍は、完全な武装解除後、平和で生産的な生活を営む機会を与えられて帰還が許される。
(10)われわれは、日本を人種として奴隷化するつもりもなければ国民として絶滅させるつもりもない。しかし、われわれの捕虜を虐待したものを含めて、すべての戦争犯罪人に対しては断固たる正義を執行する。日本政府は、日本の人民の間に民主主義的風潮を強化しあるいは復活するにあたって障害となるものを排除すること。言論、宗教、思想の自由及び基本的人権の尊重を確立すること。
(11)日本はその産業の維持を許される。そして経済を持続し、もって戦争賠償の取り立てにあてるべきものとする。この目的のため、その支配とは区別する原材料の入手はこれを許される。世界貿易取引関係への日本の事実上の参加は許可する。
(12)連合国占領軍は、その目的達成後そして日本人民の自由なる意志に従って、平和的傾向を帯びかつ責任ある政府が樹立されれば、直ちに日本より撤退する。
(13)われわれは日本政府に対し日本軍の無条件降伏の宣言を要求し、かつそのような行動が誠意を持ってなされることについて、適切かつ十二分な保証を提出するように要求する。日本に対する第二案は、迅速かつ徹底な破壊である。