またまた普天間問題 コロコロ変わる私の意見

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前に普天間問題について書きました。

ガンバレ、ハトポッポ! 鳩山さんにエールを送ろう

普天間・辺野古はどうなるんでしょうか。 毎日気になります。 この問題では鳩山さんに風当たりが厳しいようですが(それはもっともな部分もありますが)、見方によればよくやっていると私は思います。歴代の総理大臣で、ここまで沖縄県民の立場を米国に伝えた人...

普天間移転の現実的な妥協案 思案中

辺野古の問題は、軍事的にはそんなに難しくないと思います。 辺野古につくる滑走路は、2006年までの米軍の要求では、ヘリパッドでよかったんです。どうせ2014年には数千人の補給部隊しかいなくなるんだからね。よしんば緊急時のためのオスプレイの滑走路が...

基地内移転も、国内移転も、自分のホンネとしては反対なんですよ。しかし基地撤去一本槍で交渉しても、進展しなければどうしようもないしな~という気持ちで、なにかよい意見はないかと、やや挑発的な気分で書いた日記でした。ガンガン反論があるだろうと思ったら、そうでもなくてちょっと拍子抜けでした。で、ブログでも同じようなことを書いたら、以下のトラックバックがつきました。目の覚めるような記事でした。

共産党・志位委員長が駐日米大使と会談し、基地撤去を求めたニュース
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-1733.html

おお!共産党、やるじゃん。

新聞やテレビではなんだか煮え切らないニュースばかりなんで、こちらもどうにか代替案を用意しなきゃいけないかなあと思わされていたんですが、そうですねえ、やはり原点にこだわらなきゃいけませんよねえ。

けれども、です。
鳩山さんが普天間の無条件撤去を要求するとしましょう。すると、事態はどうなるでしょうか。

米国はそれを「YES」と受け入れないに違いない。どこにも行くところがないのなら、普天間に居座るだけだというに決まってます。それを追い出せる条約上の根拠は、残念ながら、ありません。どうしても普天間基地を追い出したければ圧力をかけるしかない。圧力といっても、思いやり予算で手当てしている経費の支払を止め、基地への送電・送水を止めるぐらいしか手段はないでしょう。

では、それをすればどうなるのか。
米国はカンカンに怒るでしょう。

そして、まず政治家たちの致命的スキャンダルが次々に報道される。そういう情報はたっぷりもっているはずだから。米国内にある日本企業で、第2、第3のトヨタスキャンダルが勃発する。
国際入札が陰に陽に妨害されるから、米国の息の掛かった地域で大型プロジェクトを落札するのはあきらめた方がよい。
国際会議で米国は日本の立場を支持しなくなる。
たとえば国際海洋会議で、「沖ノ鳥島は島としての要件を備えていない」という中国の主張について、それなりに正論であるなどと表明する(まあ、ほんとに正論だからね)。
米国本来の主張である、排他的経済水域よりも大陸棚の権利が強いという解釈を、改めて打ち出す(これは尖閣諸島の領有権解釈に影響する)。
東アジアの防空識別圏の線引きについて米国は手を引き、当事国に任せると表明する(ロシア・韓国・台湾と日本の間で、とたんに緊張が高まる)。

こういう嫌がらせをされれば、これらのどこかの段階で、おそらく内閣の1つや2つはつぶれます。衰えたりといえども米国は世界唯一のスーパーパワーです。その傍若無人の振る舞いに眉をひそめつつも、各国はご無理ごもっともと従うしかない現状もあるんですよね。

これに対抗するのは困難でしょうが、どうしても対抗するしかないということなら、まずは国論がまとまらなきゃいけないと思います。共産党だけじゃなくて、社民党も国民新党も民主党も。全体で一つのことを言わないと米国に対抗できません。米国の圧力が効果を発揮するのは、国論がふらついている場合です。国内がひとつにまとまれば、圧力に対するリアクションを米国も考慮せざるを得ないから、そうそうむやみなこともできないと思います。それには私たちがしっかりしないといけないわけで。

鳩山さんは苦悩しながら、沖縄県民の意思を受けとめようとしている、とは思います。歴代の首相で、ここまで米国に県民の声を伝えようとした人はいない。でも、「与党の中がまとまっとらんじゃないか」なんて米国に言われて、「ちゃんとできるのか」なんて叱られて……。民主党内部の国内移転論をひっくり返すには、「そんなこと言ってたら、つぎの選挙が恐いぞ」という有権者のメッセージが一番でしょう。そういうところまで世論を動かすには、運動側に相当のエネルギーが求められます。しかし、それが正しいなら、そしてそれしかないのなら、やるしかない。

「出て行け」一本槍で本当に米国との交渉が進展するのか、その不安はあります。相手が相手だけに、交渉の行方は本当に予断を許しません。しかし交渉の初めから妥協案を提示するのもへたなやり方なわけで。現段階では、撤去一本槍が正しいのかも知れません。「勝手にやってろ」と米国がつっぱねてくれば、ますます「出て行け運動」を強めればいい。そのうち耐えきれなくなって、先方から交渉を求めてくるでしょう。

というのが、現段階での自分の考えになりました。無茶かも知れないけど、沖縄県民は米軍のせいでとんでもない被害を受け続けているんですからね。無茶でも言わなきゃ事態が変わりませんもん。