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私の母校である陸上自衛隊少年工科学校が揺れています。
写真:少年工科学校の行進 自衛隊記念日の観閲行進にて 私も出ましたよ~
直接のきっかけは「少年兵禁止条約」です。これは18歳未満の少年が戦闘に参加できないようにする条約で、日本も批准しています。
途上国の内戦で少年兵が盛んに使われていて、問題になっていますね。中には7歳ぐらいの子どもが兵士にされている例さえあるそうです。子どもは給料がいらず、食事も粗末なものでよいから安上がり。子どもは脅しに弱いから使いやすい。社会経験がないのですぐに洗脳できる。恐れを知らず、無茶な任務にでも従うし、残虐行為にすぐに慣れる。誘拐すれば補充できるので、いくら死んでも困らない。少女なら「慰安婦」として使える……
正規の兵士ではないけれど、イラン・イラク戦争当時のイランは子どもを革命防衛隊にリクルートしていました。宗教教育を施したうえで、武器を与えずに地雷原を突撃させるためです。
一作戦あたり何千人もの子どもたちが手をつなぎ、隊列を組んで、革命歌を歌いながら地雷原を勇敢に歩んでいったそうです。地雷を踏みつけて死ぬか、運良く地雷原を突破したあとイラク軍の機関銃で死ぬか、どちらかの運命しか選べません。
子どもたちがその命と引き替えに拓り開いた地雷原を、後から正規軍が戦車と共に進撃するという作戦です。イラン側にしてみればイラク軍に勝つ方法はそれしかなく、祖国防衛のための崇高な死ということになるのでしょうが、第三者から見れば、単に手っ取り早く地雷原を突破するための残虐な作戦としか思えません。
この作戦を目の当たりにしたイラク軍兵士は、あまりの残酷さに目を背け、トラウマになった者もいたと聞きます。
こんな汚い戦争が現実に実行されています。それを禁止するために、まず日本のような先進国が少年兵を禁止するのは良いことです。自衛隊生徒は15歳から自衛官になれる制度ですが、実戦参加は予定されていません。だから厳密には条約違反とは言えないのです。しかし条約の趣旨から好ましくないということでしょう。
米国には幼年学校があるので、この条約に消極的だそうです。米国に先駆けて日本が新たな先例を作ろうとしているなんて、珍しいことです。母校がなくなるのは寂しい気もしますが、私は防衛省の決断を支持します。
授業風景 専門教科の勉強ですね
予定では来年度から制度が変わり、自衛官身分をなくして学生になることになっていました。防衛大学校の高校版ですね。階級がなくなり、給料ではなく学生手当になります。募集人員も減らすことになっていました。
最近は家庭科の授業もやってるんですね~
ところがです。
解散総選挙がらみで、その法案が廃案になりそうだとか。
もう4年も前に批准した条約なのに、国会は何を今までちんたらしていたのでしょうか。定額減税なんかをぐだぐだ話し合っているより、優先すべきなのはこちらではないでしょうか。
関係官庁でさえ景気刺激に何の効果もないと認めており、ただ 公明党支持者に実績宣伝するためだけに金をばらまく法案を審議するヒマがあっても、少年兵を廃止する時間がないとでも言うのでしょうか。
*http://www.asagumo-news.com/news/200810/081016/08101603.html
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