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詐欺容疑で元共産党県議ら逮捕=生活保護の不正受給関与―徳島県警
時事通信社1月26日 14:01
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家賃補助の不正取得?
よくわからん記事だな。
家賃が保護基準をオーバーしていても、基準内の金額だけが支給され、オーバーした分は自己負担になるはずだ。だから家賃を安く見せかけるために契約書を偽造する必要など、本来は必要がないはず。もしかすると保護課の窓口で、家賃が高いと保護申請を受け付けないというようなおかしな運用をしていたのかな。
それは違法な運用なんだが、保護申請を減らすために違法行為がまかり通っているのが、保護行政の現状だ。そういった間違った受け付け方は改めさせればよい、というのが筋論だが、そうしていたら緊急の保護に間に合わない場合がある。(近頃は緊急保護でさえ認めない、ひどい自治体もあるそうだ。)
そこで脱法行為なのは承知のうえで、取りあえず保護を受けられる形に書類上だけ整えるという手を使った経験は、じつは自分にもある。
まあ違法には違いないが、本来的に糺されるべきなのは、ごまかしでもしないと必要な保護申請さえも受け付けないという違法な運用をしている窓口だし、窓口職員にそんな対応を強いている厚労省だと思う。
この事件で思い出したことがある。
ある共産党の議員さんが一人のホームレスのおじさんから生活相談を受けた。議員さんは、寒い中で野宿などしていたら死んでしまうと思って、支持者に無理をいって空いているビルの一室を提供してもらい、保護申請にまで同行して、そのおじさんを救った。そればかりか、煮炊き道具や洗濯機、ふとんや食器類なども大勢の支持者に頼んで提供してもらった。
ここまで尽くしたのに、おじさんは議員さんを告訴すると騒ぎだしたのだ。
理由は、おじさんが昼間から酒を飲んでビルの前で(それは支持者の店の前だ)騒いだり、部屋をめちゃくちゃにしたりという常軌を逸した行為を繰り返したので、強くたしなめ、転居を勧めたからだ(引越し代は保護費から出る)。
「大の大人になめたことをぬかすな、騒いだからといって、何ほどの迷惑をかけたというのか、おのれは何様であるのか、わしを誰だと思っているのか」
といった内容をもっと品よく怒鳴り散らし、おじさんは「訴えてやる!」と弁護士の所に駆け込んだのだ。
こんな訴えに耳を貸す弁護士はむろんいないわけで。
たぶん警察にも不満をわめきに行っただろうが、警察だって困るよね。
結局、おじさんは家財道具を放置したまま、姿をくらませた。どうやら一人では転居申請もできなかったようだ。居所がなければ保護も打ち切りなんだが、今頃どうしてるんだろう。
で、いま思う。
このとき、この議員さんはすべての契約を実態どおりにきちんと整えていたけれど、もし適当な部屋が急に用意できないなどの事情で、仮に書類上だけ賃貸契約書を整えていたりしたらどうなっていたか。おじさんが腹いせにそのことを警察にぶちまけていたら……。おお、くわばら、くわばら。
底辺層には、こういった人間関係をうまく作れない「生きづらい」人が、そこそこいる。だから、支援していても悲しい思いをすることがある。しかし、生活保護で生き延びて立ち直った人に出会うと、喜びは何倍も大きい。
生活保護の現場は、表層的な新聞記事だけではわからないから、こういった記事だけで内実を判断してほしくないなあというのが、感想だ。