まちがったことを教えてはいけない

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沖縄戦の検定撤回求め官邸に
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「集団自決」を日本軍が強制していないという理屈がどうして成り立つのだろう。沖縄第32軍の「県民指導要綱」は強制力をもつ。そこには「軍官民共生共死」の方針が書かれている。住民は軍とともに死ねと命令しているわけだ。「指導要綱」に強制力がないなんて議論はないだろう。

「自発的」だったというが、そもそも命令とは自発的に従うべきものではないのか。現在の自衛隊の服務教範にも「積極的に服従の習性を養う」と書いてあるし、これが旧軍以来の日本の伝統なんだから。

日本軍のいない島にも米軍は上陸している。そこでは「集団自決」は1件もない。米軍に追いつめられたらパニック状態だったかも知れないが、日本軍のいない地域では「集団自決」なんか起きていないのだ。

どうして明々白々たるこんな歴史事実をねじ曲げるような検定意見が作られたのだろう。教科書検定審議会には沖縄の専門家がいなかったので、どうやら「つくる会」に関係のある文科省の役人に丸め込まれてしまったらしい。

こんなやり口で変えさせた教科書は、一日も早く元に戻さなきゃいけない。検定意見の作成過程で不正常な事態があったことを、文科省は認めるべきなのだ。こんな騒ぎになってから改めるのではなく、本来ならばもっと以前に改められてしかるべきだったのだ。