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アフガンのオバマ戦略はうまくいっていません。
ミリタリー・コムによれば、8月の米軍死者数は25人。
2009年は8年間のアフガン戦争の中で最悪の年です。
オバマが就任して以後、すでに死者は197人を数えています。
*http://www.military.com/news/article/military-impatient-with-afghan-strategy.html?wh=wh
アフガンでどれほど激戦になっているかが、その戦費で分かります。去年の10月の時点で、1カ月あたり20億ドルだった戦費が、 6月までに、1カ月あたり67億ドルにのぼっているそうです。オバマはアフガン増派を実行していますから、いまはもっとすさまじい数字になっているでしょう。それでもまだ本国の支援が足りないと現地は言っているそうです。
兵士の投稿にもフラストレーションがあらわれています。要するに、「失敗するにきまっている保険制度改革のために予算を確保しておかねばならず、それでアフガン予算が廻ってこなくて現地の兵が危険にさらされているのだ」と。ちょっとこれは八つ当たりだと思いますが。
いくら援助してもアフガン政府は資金を有効に使わない。軍の強化が果たせない。そんな状態で、いくらカネをつぎこんでも効果が上がらない。どうすればよいのか、政府は見極めている。そういうことなんだそうです。
うまくいかない理由はおそらくもう一つあります。それはオバマが融和的だから今がチャンスだと見て、アルカイダが全力で攻撃しているのです。力攻めすればひっこむだろうと。
アルカイダは甘いと思います。オバマは平和を唱えますが、アフガンは手放さない。混乱がしばらく続くでしょうが、そのうちアルカイダも弾切れになるはずです。人的被害はアルカイダの方が深刻なはずです。いずれ攻勢はやむでしょう。
おそらくアルカイダが大規模な攻勢をかけられなくなる日が数年以内に訪れます。しかし米国が、腐敗しきったアフガン政府を支えようすると、途方もない金食い虫になります。そこで戦いが一段落したら、あとは現地にまかせるというかたちで、米軍は撤退します。その後、腐敗政権と革命勢力の力関係がどうなるか、それは分かりません。
分かっているのは、アフガン民衆に平和はまだまだ訪れないだろうということです。