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記事引用。
母親は13年に市の生活保護担当課を訪れているが、担当者によると「申請の意思はなかった」「切羽詰まった状況ではなかった」とのことで、申請を受けなかった。
生活保護の申請に赴いた経験のある方なら、この言葉の冷たさがわかるだろう。しかし経験のない方は、ピンと来ないだろう。
先日、とある人の生活保護申請をするため市役所に同行した。申請者は2週間もほとんど水しか口にしておらず、やせ細って明らかに衰弱しており、60代前半なのに70代後半に見えた。
申請者は担当者に説明した。
病気であること、働けないこと、無理して働きに出たためかえって体を壊したこと、身内にも頼れないこと……。
担当者はよく聞いてくれて、ノートを取り、親切に生活保護システムの説明をしてくれた。ひと通り話が終わり、担当者が「わかりました」と述べた。
申請者はほっとした様子だったが、私が口を挟んだ。
「ではこの場で生活保護を申請します」
すると担当者が答えた。
びっくりするような答えだ。「えっ、申請なさるのですか？」
そう、話を聞いてくれただけでは、申請したことにならないのだ。
「申請したいと思うんです」とか「相談したいんです」ではダメなのだ。
「1円の金もないんです」ではダメなのだ。
それでは申請の意思があるとは認めてくれない。
ちゃんと「申請します」と明確に言わなければならない。
はっきり言わないと、記事のように「申請の意思はなかった」ことにされる。
「いますぐ開始を求めます」と伝えないと、「切羽詰まった状況ではなかった」ことにされるのだ。
単に生活相談にきただけということにされてしまうのだ。
相談に来たから愚痴を聞いてあげた、それだけのことで終わらせてしまうのだ。
ほとんどの人は、それを知らない。当たり前だ、申請するつもりが無かったらなんで窓口まで出向くものか。申請したつもりなのに返事がないと、ダメだったと諦めるか、また出向いて同じことを繰り返し、しまいに諦めるか、いずれにしても最終的には諦める。これがいまの生活保護行政の実態だ。
法人税を減税する財源ならあるそうだ。
米軍基地を新設する金もあるという。
奄美大島にミサイル基地を2つも作るほど金がうなっている。
しかし生活保護に出す金はない。
これがわが祖国である。
敵に殺される前に祖国に殺されるわ。
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9月24日、千葉・銚子市の県営住宅で女子中学生が死亡しているのが見つかり、母親が逮捕された。
この日は家賃滞納による立ち退き強制執行の日で、訪問した裁判所や県の職員が発見した。
母親は「娘を殺して自分も死のうと思った」「住むところがなくなると生きていけなくなると思った」などと供述している。
2人暮らしだったこの母娘は07年に県営住宅に入居。しかし娘が中学に入学する際に10万円ほどの出費が発生、それから家賃が滞納されて額が膨らみ、今回の立ち退き強制執行に至った。
母親の月収は7万円ほどであり、家賃の8割減免の対象であったが、県住宅課は「相談がなかった」ため、母親に減免制度のことを伝えていなかった。
また、母親は13年に市の生活保護担当課を訪れているが、担当者によると「申請の意思はなかった」「切羽詰まった状況ではなかった」とのことで、申請を受けなかった。実際には母親の収入は生活保護の対象であり、申請すれば月3万5000円の支給が可能であった。