今度の選挙は「憲法選挙」だ!

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「脱原発」を巡って、政界再編がめまぐるしい様相を呈しています。いろんな勢力が、「脱原発」世論を無視できなくなった証左です。これは私たちの運動の成果だと思います。さらに追撃をかけましょう。

もうひとつ、選挙の争点に「憲法」が浮上してきました。いわずと知れた自民党の『日本国憲法改正草案』がヤバすぎなので。

2005年の改憲案をはるかに上回る、ウルトラ極右改憲案です。これはまさしく「右翼革命」です。

ご存じの方が大多数だと思いますが、今回の改悪案の最大の特徴は、「基本的人権の公式な否定」です。

自民党は「日本国改正草案Q&A」において、つぎのようにあけすけに語っています。

A13:
権利は、共同体の歴史、伝統、文化の中で徐々に生成されてきたものです。したがって、人権規定も、我が国の歴史、文化、伝統を踏まえたものであることも必要だと考えます。現行憲法の規定の中には、西欧の天賦人権説に基づいて規定されていると思われるものが散見されることから、こうした規定は改める必要があると考えました。
*http://www.jimin.jp/policy/pamphlet/pdf/kenpou_qa.pdf

自民党は「天賦人権説」を否定したのです。天賦人権説は、基本的人権のもといとなる「人は生まれながらに人としての権利を持っている」という考え方ですから、これを否定した改悪案は、基本的人権を根底的に否定したことになります。戦前の天皇機関説否定に比肩できる、大改悪です。

天賦人権説は近代欧米諸国の民主主義制度の基礎をなす思想ですが、自民党は世界に向けてその価値を否定したことになります。そして「我が国の歴史、文化、伝統を踏まえた権利」という言い方で、「人類普遍の原則」を完全否定しています。この意味は限りなく大きいです。日本はこれから民主主義の国でなくなるぞと、国際社会に宣言したも同様ですから。

文化や伝統を口実に制限される権利などというものは、もはや権利ではなく、権利もどきでしかありません。

その象徴的なあらわれが、第10章です。

第10章「最高法規」(96~98条)のうち、97条が全文削除です。

削除された97条は、こういう条文です。

この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。

全部なくしたんです、これを!

99条は、公務員の憲法擁護義務です。

天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

これをこう変えようとしています。

第102条
全て国民は、この憲法を尊重しなければならない。
2. 国会議員、国務大臣、裁判官その他の公務員は、この憲法を擁護する義務を負う。

今度の選挙は「脱原発選挙」「憲法選挙」です。こんな自民党や、最賃制をなくすという維新など極右に日本を無茶苦茶にされてはなりません。みんなの力で極右台頭を阻止しましょう!

自民党改憲草案
http://www.jimin.jp/policy/policy_topics/pdf/seisaku-109.pdf