テロ特別措置法

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民主党の小沢党首がテロ特別措置法の延長に反対しつつ、明確な国連決議にもとづく活動ならば自衛隊を派遣する余地があると述べた。

国連ね。
「長いものには巻かれろ」に弱いからな、日本人は。
「みんなやってるし」。
「一人だけ何もしないってのは、まずくね?」みたいな。

しかしね。
国連は正義の体現者ではないよ。国連と言えども、必ずしも正しい決定を下すとは限らない。そもそも国連を構成しているのは、憲法第9条を持たない国々なのだ。そういう国々の立場や価値観が日本と異なる場合があるのは、当然だろう。

国連憲章にもとづいて参加が義務となる国連軍は、これまで一度も編成されたことがない。これまでに組織された平和維持軍は、すべからく任意参加だった。そして採択された国連決議のうち軍事行動にまつわる部分は、つねに軍事的に参加している国にのみ適用されるものだった。参加しなければ決議の対象外なのだ。だから決議があるから参加するというのは、ものごとの筋道をわきまえていない発言なのだ。

参加するかしないかは、各国が独自に決定して差し支えない。参加するかしないかは、それぞれの国が独自の哲学や立場、政情や経済状況にもとづいて、主体的に決めればよいのだ。なにも無理に国内原則を曲げてまで参加しなければならない義務はない。

憲法第9条の平和主義は各国の憲法も国連憲章も凌駕する先進的なもので、徹底的なものだ。だから日本の軍事政策を国連決議に合わせるのは、平和主義の後退となる。国際協調や国際貢献という美名に惑わされてはいけないのだ。

テロ対策特別措置法にもとづく現在の海上自衛隊の活動が、いかに効果がなく、しかも名目とずれているかという話は、日を改めて記したい。