http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1863298362&owner_id=12631570
原子力百科事典ATOMICAの記述に誤りがあるのではないかと日記に書いた。
意外と知られていない話
問い合わせて、結果を報告すると日記に書いたので、これはその報告。
問い合わせに対して、間違いがあったことを認める丁寧な返信があった。
科学的手法のすぐれた点は、何についても根拠を示してあるので、素人でも誤りを見つけられる点と素人の指摘に対して、根拠さえ正しければ専門家が率直に誤りを認める点だと思う。肩書きや立場でなく、真実性だけが判断基準だ。
放射能デマをふりまき、批判に対してのらくらと弁術を駆使して逃げ回る人びとと、この点が決定的に異なる。
気持ちのよい経験だった。
原子力百科事典ATOMICAからの返信
RISTで原子力百科事典ATOMICAを担当している○○と申します。
ATOMICAのご利用、ありがとうございます。
お問い合わせの数値、確かにあり得ない大きさなので、このデータの出典Aoki,T.,et al.,Cesium-137 and Potassium-40 contents in tissues of Japanese bodies. (KURAA)Annu. Rep. Res. React. Inst. Kyoto Univ., 23,154-157(1990)
を調べたところ、単位のkBq/gはすべて誤りで、正しくはmBq/gであることを確認いたしました。つまり、
「1990年に測定した臓器中のセシウム137は、肺で1.5kBq/g-乾重量、肝臓で 1.4kBq/g(乾重量)、腎臓で1.4kBq/g(乾重量)、脾臓で1.4kBq/g(乾重量)であった。」の記述は正しくは以下のとおりです。
「1990年に測定した臓器中のセシウム137は、肺で1.5mBq/g-乾重量、肝臓で1.4mBq/g(乾重量)、腎臓で1.4mBq/g(乾重量)、脾臓で1.4mBq/g(乾重量)であった。」
(出典論文中の表形式のデータに、単位 Bq/g(乾重量)×1000 と表示されていたので、単位は kBq/g であると誤解して執筆者が引用したようです。本文中にはmBq/g(乾重量)であることが分かる記載(×10^(-3) Bq/g)があります。)重要な誤りに関するご指摘に厚くお礼を申し上げます。
今後ともよろしくお願い申し上げます。