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1.さようなら少年工科学校
以前の日記
「少年兵と自衛隊」
2008年10月30日
に書いた少年工科学校の組織改編問題が、どうやら片づきそうです。
ヒゲの隊長佐藤正久のブログ
*http://east.tegelog.jp/index.php?itemid=1934
に「14日にも閣議決定され、国会に提出されることとなった」と書いてありました。
少年工科学校の組織改編問題とは、少年兵禁止条約を受けて、少年工科学校生徒の自衛官身分をなくそうという法案のことで、私はこれに賛成です。
新しい学校名は高等工科学校。陸海空の区別がなくなり、統合されます。教科内容は変わらないけど、戦闘訓練はどうなるのかなあ。テッパチかぶって射撃訓練とか、なくなるんだろうか。
2.朝雲新聞、再び田母神を批判
時の焦点<国内>
2008/11/13付
慎重要する武官の言動
南風太郎(政治評論家)田母神氏の論文問題
物書きの端くれとして、機会があれば、自衛隊をもっと信頼しようと訴え、国際貢献などに活動の幅を広げられるようにすべきだ、と説いてきた。
何よりも、1人1人の隊員が地道に活動を積み重ねる中で、国民の間には、自衛隊への共感が着実に広がってきていた。
それなのにどうしてこんなことを……というのが率直な感想である。
田母神俊雄・航空幕僚長が、民間企業の懸賞論文に「我が国が侵略国家だったというのは濡れ衣だ」などとする論文を応募して、更迭された。
麻生内閣は、「植民地支配と侵略によって、アジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えた」として反省と謝罪を表明した1995年の村山首相談話を踏襲している。浜田防衛相が、「政府見解と明らかに異なる意見を公にすることは航空幕僚長として大変不適切だ」として即刻、田母神氏を更迭したのは当然だろう。
個人がどんな歴史認識を持とうと自由だ。村山談話への批判や「侵略」という解釈への異論は言論界にも確かにある。
しかし、それを公にして差し支えないかどうかは、職責や立場、言動が及ぼす社会的影響や不利益などを十分に考慮して慎重に判断すべきものだ。自衛官に限ったことではない。民間企業の幹部だって、会社の方針に反する考えをところ構わずに開陳したら、会社への信頼は揺らぎ、経営に支障をきたすだろう。
まして、田母神氏は麻生内閣の指揮下にある航空自衛隊のトップだ。実力部隊を有し、規律と統制が重んじられるべき自衛隊の最高位の武官である。統合幕僚学校の学校長だったこともある。
そんな人がこうした論文を公表すれば、自衛隊全体が警戒感を持たれかねないことは、十分予測できたはずだ。「真の近現代史観」という懸賞論文のテーマは、安全保障上の戦略論や技術論の範囲を超える。政治・外交判断にかかわる重要テーマである。現役武官が公に論じることは、より慎重であるべきだろう。隊員に応募を促した空自はどう認識していたのか。
案の定、11月2日付の朝日新聞社説は「ぞっとする自衛官の暴走」という見出しを掲げ、国会では文民統制の強化を求める議論が蒸し返された。
田母神氏は3日付で定年退職扱いとなり、記者会見で「これほど大騒ぎになるとは思わなかった」「これくらいのことを言えないようでは、自由民主主義国家とはいえない。政府見解に一言も反論できないなら、北朝鮮と同じだ」と述べた。
自らの信念を世に問いたかったのなら、せめて辞表を出してから応募すべきだった。奔放な発言を続けてもそれまでと同様に黙認されると思っていたのなら、「甘え」であろう。内容の当否以前に極めて軽率な行為だった。諫めなかった防衛省や空自も、責任を問われてもやむを得まい。