ネトウヨしばき①日本政府は誰から何を求められているのか。

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1903589160&owner_id=12631570

いま日本政府は誰から何を求められているのか。

韓国政府は、日韓条約で賠償請求権を放棄しました。外交保護権も放棄しました。これにより、韓国政府は、政府が主体となって日本に賠償請求することも、国民の保護者として賠償請求を代弁することもできなくなりました。だから、韓国政府は賠償について何も言っていません。

しかし国民が個人として、互いの政府や企業に直接請求する権利までは、日韓条約で消滅させていない、消滅させることはできないというのは、日本政府が何度も繰り返していることです。そこでいまは、韓国の国民が、政府を通さずに、個人として、日本政府に賠償請求しているのです。

これは逆のことも言えます。韓国に置いてきた資産を返せと、日本企業や個人が韓国政府に求めることもできます。それをしないのは、物権にもとづく返還請求に対しては、現物を返せばよいからです。「返すから持って帰れ」と言われても困りますよね。

韓国民の請求は、二つです。

一つは未払い給料などの債権。これは韓国民の財産権を日本の国内法で消滅させているし、時効にかかっています。もう一つは不法行為にもとづく損害賠償請求権。元慰安婦が裁判で求めているのはこれです。

なぜそれを要求するのかといえば、元慰安婦が本当にほしいのは公的な名誉回復なんですが、そういった非財産的な請求は裁判できない仕組みになっているからです。

民事裁判では、請求内容について必ず「訴訟物の価格」というものを決めなければなりません。
失われた名誉がいくらにつくから、これを返せと、お金の問題にしないと裁判ができないのです。

こういった権利の主体、請求者、裁判の仕組みを理解しないで、政府と国民を区別しないで「韓国」とひとくくりにし、「韓国が金を寄越せと話を蒸し返している」と非難するのは、間違っているのです。