憲法と自衛隊(12)憲法も自衛隊も、もてあそぶものではない

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古事記や日本書紀には、日本の成り立ちについて、こう書いてある。

神さまが矛(ほこ)、つまりヤリの先っちょみたいな武器を海にさしこんで、ぐるぐるとかきまわしたら、潮が固まって、島ができた、と。日本の国は、武器から生まれた、というわけだ。

むかし、中国の毛沢東が、こんなことを言った。「鉄砲から政権が生まれる。」同じ思想だな。
どんな国だって、だれかが武力・暴力でつくりあげたものだ。刀や鉄砲で国をつくったのだ。

つくる時だけではない。体制があやうくなったときには、国民にむけて容赦なく、暴力をふるう。日本にも、国を引っくり返そうとしたらぶっ殺す、という法律がある。内乱予備罪という。

いちおう、選挙で引っくり返すのはかまわないことになっている。しかし世界中で、世界で選挙によって体制が引っくり返ったためしはめったにない。引っくり返したことがないわけではない。しかし体制側は、選挙に負けたら、とたんに、「さっきの選挙、なしにしようぜ」と言い出す。警察を使って、選挙で勝った政治家や市民を逮捕する。軍隊を使って殺しまくる。そして選挙結果を、チャラにしてしまう。軍隊はそういう用いかたもされる。

使い方ひとつで薬にもなれば、毒にもなる。それが軍隊というものだ。
「兵は凶器」。これは自衛隊で学んだ言葉だ。「我々は凶器である」「だからおごり高ぶってはならない」と。この意識があるあいだは、自衛隊はかつての軍隊とちがうと信じたい。

むしろこわいのは政治家だ。軍隊を使う権限をもつ権力者だ。かれらに、油断は禁物だ。自民・公明政権は、自衛隊をまるで便利なおもちゃのように外交の道具に使っている。くりかえすが、自衛隊は武力組織である。凶器なのだ。おもちゃではない。

そのことを、安倍首相たち新世代の坊っちゃん政治家は理解できていないように思う。そのことは、おいおい書いていくつもりだ。私としては、そういう連中が憲法を変えようとしていることに、強い危惧を覚えざるをえない。

憲法も、自衛隊も、もてあそぶものではない。
明日は、選挙だ。しっかりと憲法を守ってくれる政党に、一票を投じたい。

これをもって、憲法と自衛隊シリーズ、終わります。毎日書き加えていったものだから、一貫性がなく冗長だったと思います。すみませんm(__)m 最後まで読んでくださって、ありがとうございます。