産経新聞って、どんだけ~? サラ金業者の20万円寄付報道に思う

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産経新聞とはそりがあわない。
それはしかし政治に関する面だけだと思っていた。
しかし、ですね。
以下の記事はなんなんでしょう?

関東1都3県の消費者金融業者の親ぼく団体「NIC会」の高橋亘会長(日本プリペイド社長)らが26日、産経新聞東京本社を訪れ、難病の子供たちを救う「明美ちゃん基金」に20万円を寄付した=写真。
同会は毎年、同基金に寄付しており今年で27回目。募金総額は2344万円に上り、重症児の手術費などに生かされている。
高橋会長は「消費者金融業界は苦しい状態が続いているが、社会貢献のために寄付は続けていきたい」と話している。
*http://www.sanspo.com/shakai/top/sha200711/sha2007112714.html

こりゃなんだい? そりゃあ、寄付は悪いことではないよ。善いことだよ。でもそういうことって、基金の存在を広く社会に知らせる特別に理由のある時以外は、密かにやってこそ意味があるんじゃないの? 産経新聞は、20万円寄付してもらったら、必ず紙面に写真入りで載せるの?

なんでことさらサラ金業界の寄付を記事にするの? サラ金がらみで毎年3千人もの自殺者が出てるんだよ。そういう事態への告発記事は読んだことがないけど、20万円の寄付は載せるの? 業界に取り込まれつつあるんではないのかい、産経新聞っ!

反戦平和と多重債務問題は自分の2大活動なだけに、なんか産経って、不倶戴天の敵みたいに思えてきたよ。

追記:サラ金業者の利益の陰で

ぷるるる……
「はい、○○です」
「○○さん、入金の約束、どうなってますかあ?」
「あ、すみません……ちょっと都合つかなくて」
「都合? 都合って、どうつけるんですか? あなたサラリーマンでしょ? 月末の給料以外に、どうやって都合つけるっていうんです?」
「あ、いやー、それは……」
「足で歩いてお金都合しようとしたんですか? 努力したんですか?」
「い、いえ」
「何もしてないんでしょ? え、○○さん。お金、返してくださいよ」
「い、いえ、ちょっと今は……」
「今できなかったら、いつできますか?明日できますか?」
「明日は……」
「明日できないと、どーしてわかるんです? 作って下さいよ。どっか行って借りてきなさいよ。親戚でもどこでも回って。貸して下さいと頼みましたか?」
「い、いえ、そういうことは……」
「やってください!お金返してくださいっ。○○さん、あなたね、寝てたらお金がふってくるんですか?天井見てたら、お金が出来るんですか?ウチのお金ですよ、返して下さいっ!」

毎日、毎日、何社も何社も、こうやって電話がかかってくる。電話の音が鳴るとビクッとする。心臓が踊る。謝ってばかりで、どうにもできない自分が情けなくなる。卑屈になる。自信がなく、おどおどした人間になる。借金は、人間性をも変える。

サラ金業者が産経新聞社に寄付した20万円てのは、こうやって作ったお金なんですよ。

「サラ金自死被害者の会」の会長のお母さんは、借金を苦にして首をくくった。調べると、アイフルの請求書が出てきた。100万円を超えていた。100万円なんか、とても支払えないと思って、お母さんは首をくくったんだね。

アイフルは、49日も済まさないうちに、「借金は保険でカバーします。相続人たるご遺族には請求がいかないようにするから、死亡診断書を送ってください」。こういう手紙をよこした。血の凍り付く思いがしたという。

司法書士が取引履歴を請求して、法律どおりに利息を引き直して計算した。28万円の過払いだった。借金が残っているどころか、アイフルは28万円を返さなくてはいけない立場だったのだ。借金は、とっくに支払い終えていたのだ。なのに、しつこくしつこく請求していたのだ。それが理由でお母さんは首をくくった。

お母さんの命にだれが責任をとってくれるんだろう。だれもとってくれない。アイフルは28万円を返したら、それでおしまい。罰則はない。日本てのは、そういう国なんだ。

28万円の借金で死んだんじゃないよ。28万円、返してもらえることを知らずに、死んだんだよ。
28万円。調べなければ、アイフルはただもらいしてたんだ。

産経新聞社がもらったのは、20万円……。だれかが電話の呼び出し音に耳をふさぎながら、いわれのない請求に怯えている。本来は、その人が、受け取るべき20万円かも知れない。

私は3年前から「アイフル対策全国会議」の事務局を手伝っています。昨年アイフルには全店舗営業停止という大処分を食らわせることに成功し、それもひとつのきっかけとなって貸金業規制法が改正されることになりました。(アイフル問題のポスター、描きました)

そういうことで、大手には利息制限法を守って営業するところが増えています。しかし業者側の巻き返しも強くて、最高裁の動向が今年初めから怪しいんです。金融庁もかなりおかしくなっています。まだまだ手をぬけません。

なにせ自民党はかなり金もらってますからね。公明党の議員も油断できません。サラ金業界の大会に出席して、業界のために頑張りますなんて挨拶するんだから、大変な「生活者の党」もあったもんですわ。

そーいやサラ金から資金をもらって「研究会」をつくり、サラ金寄りの論文を書いて新聞に発表してた早稲田の教授、このごろ不正入試と不正経理の疑いで大学当局に調査されてるらしい。う○こには、ハエがたかるんですなw