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90人の市民合唱団の合唱が中心となった今年の憲法集会。
個人的な総括を書いておきます。
第三者には面白くもないでしょうが、まあ日記だからね。
いずれきれいな写真ができたら日記に上げるとして、とりあえずケータイで撮った神戸新聞の記事をアップ。
歌で社会は動かない しかし社会を動かす人を勇気づける
講演で池辺先生がこうおっしゃいました。
「歌で社会を動かすことはできない。開けゴマと唱えれば岩が動くようなことにはならない。しかし社会を動かそうとする人の意志に力を与えることができる。力を合わせる必要があるとき、心を一つにする力がある」
この取り組みは、まさにそういうものでした。
初心者ばかりの挑戦
この集会のために結成された「憲法を歌う合唱団・希望」は昨年9月に発足しました。集まった方は「憲法を守りたい」、「池辺先生の指揮で歌いたい」という人たちですが、ほとんどが合唱経験ゼロです。発声なんかまったくできてなくて、練習指揮の先生は頭を抱えたと思います。
そこに、音楽専門家3人が、お手伝いをしたいと申し出てくれました。そのおかげで練習会場が当初の1つから3会場に増えました。夜だけではなく昼間の練習も実現できたので、専業主婦など夜に家を空けにくい人も参加できることとなりました。そのせいで練習参加者が増えました。
合唱団・希望の中心となって支えたのは私の所属する西C合唱団ですが、専門家の先生とつながりがもてたのは、わが団の今後にとてもプラスで、ラッキー!というところです。
シロートと専門家の努力
練習が始まった頃は、まだ残暑の厳しい季節でした。それから8カ月の練習が始まりました。秋になり、寒い冬が来て、桜が咲きました。
雨の日も、雪に道路が凍てつく日も、毎週毎週、集まりました。仕事を終えて、空腹を抱えながら練習場に駆けつける人がいます。家事をやりくりして集まる人がいます。一緒に歌ううちに連帯感が増してきました。
「ひとつひとつの音符には意味があるんだよ。」と池辺先生に教えられ、局に対する集中度が深まると、歌詞のもつ意味も重くなりました。
でも、池辺先生の曲ですから、本格的な合唱曲です。難解です。そんな歌を歌わねばならないのが、音符の読めない人たちです。その人たちのために、先生達が集まって練習用CDを作ってくれました。練習にあまり参加できなかったある参加者は、練習CDを何百回も聞いたそうです。
西C合唱団のがんばり
練習でみんなを引っ張る役割を意識的に果たしたのが、私の所属する西C合唱団でした。
毎週のレッスン以外にもう1日練習が増えたので大変だったと思います。練習は合唱だけではなくて郷土芸能もあるし、出演もあるし、運営のための会議もあります。1週間7日のうち、予定項目が十いくつもあるんですからたまりません。
でもみんな不満も言わずに自分たちの課題として主体的に引き受けて、必要な役割を果たしてくれました。練習前の体操や発声練習など、労が多い割に報われることの少ない縁の下の力持ちをやってくれたのが、団員です。うたが好きで、平和を愛し、何の報いも求めずに奉仕の精神で集まっている仲間たち。本当に感謝です!
合唱団がまわりに火をつける
実行委員会に集まる労働運動畑の人々は、今年は歌がメインなんだから合唱団にまかせとけばいいんじゃない? というスタンスでしたが、「合唱団・希望」の人たちのひたむきな練習をニュースで流し続け、またそういう話が広がるうちに、徐々に変わってきました。「希望」メンバーが頑張る姿に触発され、取り組み姿勢が前向きに変わったのでした。
9条の会の人たちも、事務局があれこれと指図する前に、「宣伝を広げたいから、あれをしてくれ、これを頼む」と向こうから要望が上がるようになりました。その分だけ事務局は忙しくなるのですが、運動が広がっている証拠ですから有り難いことです。合唱団員の美しいソプラノの声で吹き込んだテープを流して走る手作り宣伝カーの走行距離はどれくらいになったでしょうか。
うたのもつ力
これらの動きの中心にあったのが、歌でした。音のでない楽譜ですが、それを中心に人が集まり、歌に結晶化する過程で、さまざまなドラマを生みだしたのです。歌に社会を動かす力はないけれど、人を呼び寄せ、心を縫い合わせ、動きをつくる力がありました。
あるメンバーがこう述懐していました。
「池辺さんんの歌はたやすくはなかったけれど、だから続いたのだと思う。簡単に歌える曲なら、飽きていたかも知れない。」
しかし単に難しいだけの曲なら、面白みがなかったでしょう。歌詞にメッセージ性があり、そこに池辺先生の名曲が加わったからこそ、人を感動させ、引きつけ、持続できたのだと思います。歌の力はすごい。そして合唱は素晴らしいです。
本当のことを言えば、もうちょっとうまく歌えればもっと好きになるんでしょうが、生来の音痴なもんで、そこがネックですね~、私の場合は。歌で力になれないから、まあ実行委員会と合唱団の2つの事務局でがんばったわけですが。
自分として嬉しかったこと 今後の課題
一杯足りないことや失敗があったんですが、打ち上げのときにみんなから思いがけず感謝状をいただいてほめてもらい、とても嬉しかったです。
合唱団・希望は解散しますが、もっと歌い続けたいという要望があるので別の形で継続することになっています。その名も「合唱団・コンティニュー(仮称)」。団長を決めたりしなきゃなあ。
これもうれしい成果です。
集会の企画を一つ一つ振り返ります。
ロビー企画の「平和のための戦争展」は好評でした。しかし資料をもっと見やすく、わかりやすくしないとなあ。前々からの課題なんですが、また次の機会に持ち越しです。
写真展にも多くの人だかりが絶えませんでした。
第一部の映像企画も「すごくわかりやすくて良かった、感動した」と多くの人がが言っているという話を又聞きしました。(うっちぃさん、ありがとう!)
中学生が描いた巨大なゲルニカ(タテ5m、ヨコ7m)を舞台の正面に飾ったのは大成功。舞台が引き締まりました。
全体として、うん、まあよくやったんじゃないかな、今回は。
ただ不満なのは、第1部企画の評価。
自分としてはギャグ満載の企画の方が作っていて楽しいんですが、去年と今年はとても真面目なシナリオを書きました。するとこちらの評価の方が高いんですよね。う~む、そうなのかなあ。まあそうなんだろ~な~、憲法集会に来る人ってまじめな人ばかりだから。
でもそれは作り手としては、面白くないんだよねえ。
ま、しゃーないけどね(ぶつぶつ)