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昨日の志摩市商工会館での講演会は120人もの参加で、無事に終了。
本は29冊も売れた。(買ってくださってありがとうございます)
実行委員会の皆さんもホッとした表情だった。
準備や受け入れ活動、おつかれさまでした、そして有難うございました。
質疑応答のとき、一人の紳士が「日本会議です」と名乗って質問に立った。
「中国や韓国・北朝鮮の軍事的脅威に対抗するために、改憲して9条2項に自衛隊の保持を明記すべきではないのか」
こういう趣旨の質問だった。
勇気ある行動だと思った。反対派の集会に出かけて行って質問する勇気が、護憲派にあるだろうか。改憲派は、世の中の力関係で圧倒的に自分たちが優勢だと思っている。勢いを自覚しているから、こうした攻勢的な行動ができるのではないか。見習わなくっちゃ。
寄せられた質問に対しては、つぎのように答えた。
(1) 韓国・北朝鮮の軍事的脅威は存在しない。
(2) 中国の軍事的脅威は存在する。しかしその脅威を、改憲でなくすことはできない。インド、ベトナム、フィリピンは、いずれも憲法第9条を持たない。それで安全だったか。それらの国は中国から軍事的に領土を奪われたではないか。国を守るのは憲法違反ではない。だから領土保全の実効性は憲法の問題ではない。そして自衛隊はしっかりその役割を果たしている。自衛隊がもっと小さく、極東ソ連軍がはるかに大きい時代でも、今日のように安全保障上の危機が叫ばれていなかった。中国脅威論の多くは、政策的に作られた危機にすぎない。
(3) 憲法第9条2項が否定する「陸海空軍その他の戦力」とは、第1項にいう「国際紛争を解決する手段」としてのそれである。国際紛争を解決する戦争と守るだけの戦争とのちがいをベトナム戦争を例に引いて説明し、国際紛争を解決するとは、端的に言えば「相手をやっつけて黙らせる」ことであると解説。自衛隊はそういうものではない。したがって2項で否定している戦力ではないから改憲の必要はない。
概略このような回答をした。
日本会議の方は「わかりました」と引き下がった。自分の意見を否定されたら普通はしつこく食い下がるが、それは見苦しいと判断したのだろう。引き際を心得た見事な態度だと思った。敵ながらあっぱれだった。