http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1497781760&owner_id=12631570
「海兵隊も含め在沖米軍に抑止力があることを、中国自身が認めた」
「どろの『沖縄海兵隊不要論』は誤りである。」
あるところでこういう意見が寄せられました。この件はもう終わりだと書きましたが、終われません(^^;)
どろさん
日記読ませていただきました。
沖縄海兵隊不要論(2010年5月23日)鳩山さんには心底がっかりです。なにが「県外、国外」なんだか。海兵隊が何の抑止力にもならないことは何度か書いてきましたので、多分これを最後にします。政府の案がほとんど決まった以上は、書いているよりも、政府案を撤回させる行動の方が大切ですから。 今回...そもそも「抑止力」の概念を誤解しているように感じます。(私もちょっと誤解していました)
海兵隊も含め在沖米軍に抑止力があることは、中国自身が認めています。普天間問題と日米同盟の行方、中国専門家による分析──中国紙
2009/12/22
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=38188&type=1中国人民解放軍軍事科学院の江新鳳上級大佐が警戒する沖縄米海兵隊の抑止力
20101/5/25
http://obiekt.seesaa.net/article/151101072.html
(もうちょっと詳しくまとめたもの)私にはこちらの方が説得力があるように感じます。
これを思うならば、私たち日本人はどのように半島情勢に対応すればよいのか、そのことを考えたいですね。日本は植民地支配をやっていないとか、どこかの誰かさんたちのようなことを言うつもりはありませんが、ほうっておけばよろしいかと。韓国も北朝鮮も独立国です。日本は朝鮮戦争にも参加していませんし、下手に干渉しないほうがいいと思いますが。できることといえば、万が一の有事後・統一後の復興支援くらいかと。
どろより
この考えは甘いと思います(JSF氏が考えの甘さに気付かないはずがないと思うので、わかってやってるんでしょうけど)。
中国の専門家に対しては、つぎのように問うべきでした。
「海兵隊が沖縄からグアムに移転したら米軍の抑止力は低下するか」
「中国の防衛努力は軽減されるか」
専門家は異口同音に応えたでしょう。
「海兵隊がグアムに行っても抑止力は低下しない」
「中国の適正な防衛努力は継続されるべきだ」と。
ここでいう「中国の適正な防衛努力」とは、「米軍の圧力に対抗して軍拡する」ということです。
これは中国にしてみれば、当然のことです。
中国に対する米国の抑止力というのは、太平洋に存在する巨大な米国の軍事力なのです。海兵隊がグアムに行っても、米軍が太平洋から消えてなくなるわけではありません。だから米軍の圧力が低減するはずがないのです。.
海兵隊の沖縄残留は中国の軍拡方針に対する追い風となるものです。中国軍事筋は、海兵隊残留に小躍りしたい気分でしょう。なぜならこれを脅威に仕立て上げれば、空母をはじめとする海軍予算をたんまり確保できるのですから。中国の専門家はこの立場から、お約束通りの回答をしているに過ぎません。
中国側のコメントは、“海兵隊の沖縄残留は東アジアの軍拡を推進する”という私の分析を裏付けるものであって、その逆ではありません。.
いま中国側が小躍りしていると書きましたが、それは海兵隊の沖縄残留を軍拡の口実にできるから喜んでいるという限定的な意味であって、日本に米軍が存在していることそれ自体は気に入らないに違いありません。
ところで、JSF氏の書き方では「中国が警戒している(気に入らない)から抑止力になっているのだ」という妙な誤解を生みかねないと思います。抑止力とは相手に侵攻の意図を持たさせない力なのであり、「相手が気に入らないから抑止力」という書き方は読者を誤解させるものです。抑止力には攻撃的抑止力と防衛的抑止力があると言われますが、特に攻撃的抑止力というのは、とても危険な考え方です。
気に入らないもの同士が気に入らないことを互いにやり合ったら、大変なことになるだろうと言えるのが、朝鮮半島です。
朝鮮政府は、米軍が日本の後押しを受けて韓国軍と共に北進してくることを、最も恐怖しています。彼の国の極端に攻撃的な軍事政策は、「力の弱いものはいつでも牙をむきだしていないと押し潰されてしまう」という、彼らの主観的恐怖に由来します。しかし先日の魚雷攻撃のようなことを繰り返していては、米韓の忍耐にも限りがありますから、限定的報復という手段に出るかも知れません。
そういうことをしていると互いに後に引けなくなり、しまいに第2次朝鮮戦争が勃発するかもしれません。
仮に植民地政策の責任などないという立場に立って見ましょうか。それでも、戦争となればつぎのようなことは考えなければなりません。
- 数十万人から百万人単位の難民と、それにまぎれた人民軍残党の武装難民の到来に、どう対処するのか。
- 人民軍の後方攪乱作戦による国内の混乱にどう対処するのか。
- 戦争終結後の膨大な復興資金援助をどのように捻出するのか。
- 戦争による韓国経済の疲弊に伴う出稼ぎ違法入国の激増にどう対処するのか……。
財政のことを考えただけで、朝鮮戦争が日本を破産させかねない事態であることがわかるでしょう。戦争がなければ、こういうことは考えなくてもすみます。このように戦争と平和とを較べれば、平和の配当がどれほど有り難いか(私たちはいまそれを受け取っているのです)、理解するのは簡単です。関係ないですまされない問題であることがご理解いただけるでしょうか。
戦争を抑止するのが抑止力であることを忘れて、抑止力という便利な言葉にうっかり乗せられると、どこに持って行かれるかわかったものではありません。
ところで鳩山さんは、平和を求める努力を抑止する力が「抑止力」だと勘違いしているのではないでしょうか。日本の将来を、もっとしっかりと考えて欲しいものです。