「中国異質論」への懸念

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<報道>
習・李体制へ 威圧外交で高まる中国異質論
読売新聞 2013年3月15日 01:38
*http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=2358411&media_id=20&from=diary

見出しだけ読むと、中国が「力ずくの威圧外交」をやっていて、そのせいで「中国異質論」が高まっているかのようだ。

しかし本文を読むと、中国が「力ずくの威圧外交」をやる【なら】、
そのせいで「中国異質論」や「脅威論」が高まる【だろう】という、
仮定と推測の表現だ。
それをいまやっているとまでは、さすがに書けなかったのだろう。

そりゃまあ、どこの国でも、たとえば日本でも、「力ずくの威圧外交」をやるなら、「日本異質論」や「脅威論」が高まるだろうね。

日本と中国の軋轢は、世界的な目でみればどこにでもあるような境界争いだ。中国のしている行動は、まだ「力ずくの威圧外交」や砲艦外交のレベルではない。いまの状態をエスカレートさせてはならない。だからこちらも「力ずくの威圧外交」なんかしてはならないし、相手にもさせてはならない。

新しい国家主席習近平さんは述べている。

中国の発展は他国の利益を犠牲にしないし、隣国に災いを押し付けることもない。

この言葉を本当のことにしていく外交が求められる。初めからウソだと決めつけては外交にならない。「言ったんだから実行しなさいよ」と迫ろう。そのためにも、むやみにケンカを売るようなことはやめよう。たとえば、まぎらわしい見出しの記事で挑発するようなバカな真似はしないとかね。

だが安倍さんは危ないなあと思う。

こないだのレーダー照射のこともそうだ。民主党政権のときまで(それ以前の自民党政権のときからの続きで)、外国軍艦と自衛艦の距離は21kmと決められていた。これを安倍さんはいきなり3kmにしてしまった。相手から見れば、これは明らかな挑発だろう。レーダー照射はその仕返しだった可能性がある。政権内部のどんな力学でこんな変更につながったのか知らないが、イケイケの政治家が火遊びしやすい内閣は困る。

中国の政権が固まったのを機会に、「日本海を平和の海にしよう」というメッセージくらいは出せる政府であってほしいなあ。