「観光客いらっしゃい」と金正恩が呼ぶ

共和国政府がいま、観光に力を入れているそうだ。

＜報道＞
北朝鮮、中国人観光客の呼び込みに本腰
＊http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/04/08/2013040800730.html

正気か？
中国・北京の外交筋は「北朝鮮が連日にわたり、戦争を引き起こすかのような脅迫を続けている中で、どの国のどの企業が北朝鮮で事業を展開するというのか」と語ったという。当たり前だわな。

ドイツのホテル・グループが、平壌の柳京(ユギョン)ホテルを運営する計画を撤回した。
＊http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130410-00000503-chosun-kr

当然だ。
韓国の朴槿恵大統領は「このままでは誰も北朝鮮に投資しない」と語ったが、誰でもそう思う。

それにしても、戦争間近を宣言し、外国公館の待避を勧告する行動と、中国人観光客を呼び込む行動が、ひとつの頭から出てくるとは考えがたい。戦争は軍。観光は党。頭が2つに分裂しているのではあるまいか。その2つを金正恩が統御できなくなっているのではあるまいか？

中国は、北朝鮮が求めた特使の派遣を拒否し、用があるならそちらから出向いてこいと返事したという。

共和国指導部をまともな政府だと考える国は、もう世界にほとんど存在しない。彼らはいつ考えを改めるのだろうか。それともいつまでも袋小路でもがき続けることができると思っているのだろうか。

＜付録＞これまでの動きの簡単なまとめ

2012年2月	米朝北京合意
	共和国は、核実験、長距離ミサイル発射、寧辺でのウラン濃縮活動を一時停止する。ウラン濃縮の停止を監視するIAEA査察団を受け入れる
	米国は、北朝鮮に対する24万トンの食糧支援実施に向けて行動を起こす。
2012年3月	共和国、人工衛星の打ち上げを予告。
	米国、北京合意への背信だとみなすと発表。
2012年4月	金正恩、党第一書記に就任。
	共和国、「銀河3号」発射、失敗する。
	国連安保理が共和国を非難、制裁強化を警告する議長声明。
	共和国、国連の動きに反発して北京合意を正式破棄、
	核実験もする、ウラン濃縮も続けると声明。
2012年12月	共和国、「銀河4号」発射。衛星軌道投入。
2013年1月	国連安保理が共和国を非難、制裁強化を決議。
2013年2月	共和国、3度目の核実験をしたと発表。
2013年3月	国連安保理、共和国に対する追加制裁を決議。
	共和国、国連の動きに反発して朝鮮戦争休戦協定の破棄を宣言。
	米韓軍事演習はじまる。
	共和国、南北不可侵合意を破棄。
	南北直通電話を永久に遮断。
	核先制攻撃の権利を主張。
	開城工業団地を封鎖。
	（いまここ）

＜報道＞
複数ミサイル同時発射も……ノドン、スカッド準備
読売新聞 2004月10日11:59
＊http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=20&from=diary&id=2389302