[政治手法]大阪の教育条例 本当の怖さは?

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橋下の「指導に3回逆らったら分限免職」という教育条例は、これからさまざまな波及効果を発揮することでしょう。

■第一に、命令権の実質的拡張です。

このたび橋下は新職員に対して、君が代を歌うときは手を横に、マスクもするなと語りました。これは命令ではなくて訓辞ですが、条例による恫喝を背景とした発言なので、実質的な命令として機能するはずです。これからはおそらくつまらぬ発言や、法律外の命令、違法な指示でも、命令として機能することでしょうし、橋下以外のミニ権力者もこの力を存分に活用することでしょう。職員は萎縮し、権力監視が弱体化し、権力中枢は腐敗することとなります。

■第二に、命令範囲の野放図な拡張です。

条例は処分の対象となる行為を日の丸・君が代拒否に限定していません。いったん条例が出来てしまえば「指導に3回逆らったら分限免職」は、指導全般に適用されるので、どこまで広がるかわかったものではありません。命令がすんなり通るんですから、権力者(ミニ権力者も)は小躍りして喜びます。

大阪でまかり通れば、たちまち全国に広まると思います。

そういった危惧の先駆的な一例が宮城であったようなので、ご紹介します。岡山博(仙台赤十字病院呼吸器科医師、東北大学臨床教授)さんのレポートです。

  • 学校や教育委員会は、給食の放射能測定の要望を快く受け入れないだけでなく、ずっと測定せず、保護者が自主的に測定しようとしても協力しない、残った給食を持ち出して測定させることも禁止し、もちだせば泥棒扱いした。
  • 現在でも、教員や給食職員が関与すると教育委員会から強い「指導」を受ける。他のことも含めて3回指導されると、処分されるという恫喝的な「指導」だ。

http://hirookay.blog.fc2.com/blog-entry-27.html

日の丸・君が代だけに止まらず、いまや放射線測定も、です。

つぎはどこで、何が槍玉に挙げられるでしょうか。本当に、橋下や橋下もどきに押しまくられていると、急速に足下からこの国のありようが酷いことになっていくに違いありません。大阪の事態をよそ事とみていられません。