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生活保護や児童扶養手当の受給者がパチンコやギャンブルで浪費しているのを見つけた市民に通報を義務づける条例案を、兵庫県小野市が27日、市議会に提案した。市は「不正受給防止のための、全国的にも例のない取り組み」という。市には「全国に広げるべきだ」「相互監視社会になる」と、賛否の声が寄せられているらしい。
そんなに不正を追及したいのなら、足下の与党議員のあっせんケースを調べるか、民生委員と某宗教団体の癒着を改めればいい。
自分が手がけたケースで、こんなことがあった。どう見ても生活保護を継続しなければならない人なのに、打ち切られそうになっていると電話がかかってきた。
事情を聞くと、「男が出入りしている、偽装離婚ではないか」というタレコミ電話があったらしく、ケースワーカーに問いつめられたそうだ。離婚したけれど子どものこともあるし、養育費を持って前の亭主が訪ねてくることもあるので、そう答えたが信じてもらえないというのだ。
で、本人が言うには、そのタレコミは民生委員に違いないと。「民生委員さんが訪ねてきて、こんな境遇に墜ちたのは信心が足りないせいだから入信しろと勧められたが断ったから」
その人の弁だから真偽は知らない。しかし、偽装離婚が丸わかりなのに、保護を受けている信者がいるのは、自分も直接知っている。それも1人、2人ではない。そんなことをわざわざタレ込んだりはしないけれど、好ましくないと思う。
入信したら民生課の相談員や民生委員が手心を加えてくれるという噂は、地域では公然と語られている。だから、さっきの人の言うこともあながち否定できない。
信者には、不正とまでは言えないが極端な例もある。サラ金で借金して財務に納めていた人が、退職金まで全額財務に注ぎ込んでしまい、それで暮らしていけないからと自己破産して、生活保護を受けているのだ。これ、ここまでは自分が直接手がけて、退職金の資料も財務の資料も見たし、だから嘘ではない。
ここからは本人の弁だから伝聞だ。こういう行為が、内部では善行として評価されるんだそうだ。当の本人がそういうのだ。
こういう団体と昵懇の政党が市政与党だ。表向きはキレイゴトを語るくせに、実は反市民的な施策に賛成票を投じている。しかしそのことで一番実害をこうむる階層にいるはずの信者が嬉々として投票していて……。なんか、悪夢を見ているような気がするのは自分だけだろうか。