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後ろに貼り付けている湯浅誠さんの文章に共感して、涙しそうだった。
自分の仕事は、多重債務者の法的権利を守ること。
経済的に失敗した人にはいろんな背景や事情がある。本人の自堕落や不始末が原因であることもある。取り立てさえ止まれば、こっちのことなんか忘れてほったらかしの人もいるし、費用を分割にしても支払わない横着者もいる。
裏切られるのは辛いけど、何回裏切られても何とかすると決めている。
だってそうしなきゃ、本人も家族も、にっちもさっちもいかないから。放置したら路頭に迷うことになるんだから。本人はそういう見通しができないから、のんきだよ。これまではその場逃れでやってきたから、これからもなんとかなると誤解している。でも、もう限界だ。うちの事務所が見放したら首をくくるしかないと思う。事実、弁護士に嘘をついたのが恥ずかしくて来にくくなってから追い込まれ、一家で神戸港に飛び込んだ人がいた。ばか野郎だ。
生きてく権利は無条件だ。嘘をつこうが、他人に後足で砂をかけようが、いいじゃないか。家族を巻き込んで死ぬくらいなら、迷惑かけて生きろと思う。迷惑かけられた方はたまったもんではないが、それはそれなりに救済策がある。
人権は対価でもなく、お情けでもない。
ほんとうに、そのとおり!
以上、湯浅産言葉を読んでの感想でした。
湯浅誠さんの言葉
生まれてこの方、どうしようもない怠け者で、人を平気で裏切り、子どものときは他の子をいじめ、大人になってはギャンブルに興じ、周囲に被害を及ぼし続ける。そんな人間でももっているのが「人権」。ちゃんとしてる人がちゃんとしてることの報いとして提供してもらえるものは、「報酬」「対価」であって「人権」ではない。
「義務を果たさずに権利を主張するな」「権利の上にあぐらをかくな」の「権利」は民法上の請求権などで「人権」ではない。人権は、すべての人間があぐらをかくもの。義務を果たす対価としてではなく持っているもの。だから「天賦」と言った。
これは感覚的にはわかりにくい。「西洋かぶれ」と言われるが、西洋人だって感覚的にはわからないんじゃないかと思う。だから「普遍的理念」といったりするんだろう。わざわざ「神聖不可侵」と強調するんだろう。
何を「人権」に含めるかは議論があっていい。でも人権を丸ごと一般的権利みたいに貶めるのはやめたいし、やめてもらいたい。
現政権は「民主主義や人権などの価値観を共有する国との連携を深める価値観外交」を展開している最中だから、きっと前総裁時代につくられた自民党憲法改正草案を見直すんだろう。価値観外交を展開している本人が、瑞穂の国の価値観は西洋とは違う、では話にならない。
先日のシンポで最後に言おうとして、時間がなくて言えなかったこと、でした。