http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1070116144&owner_id=12631570
竹田いさみという獨協大学の教授が近頃売れっ子らしい。何で売れているかというと、「ソマリアの海賊の正体はこれだ!」という話で売れています。彼によればこうです。
海賊の正体は密輸業者だ。
プントランドの有力者達が2000年前後にミニ沿岸警備隊を作った。その目的は密輸だった。訓練したのはイギリスの海洋安全保障の民間コンサルタント会社、ハートセキュリティ社。高額の費用を支払って、高速艇の操縦とか武器の使用、衛星電話の使い方とか小型レーダーの使い方、逮捕術とか対外広報の仕方など、幅広い研修プログラムを導入したと言われている。この研修プログラムで50人のプロフェッショナルが誕生したと言われている。そして、広報の仕方も教えた結果、「自分たちは元漁民だ」と宣伝するようになった。
品物は麻薬と武器
密輸の商品は麻薬と小型兵器。武器はAK47という自動小銃、RPGロケット砲。これをパキスタンから持ってくる。パキスタンのカラチ港から大量の麻薬とか兵器をソマリアに運ぶ。破綻国家だから自由に密輸できる。それからアデン湾を渡ってアラビア半島に行く。イエメンに密輸し、そこからサウジアラビアに大量に流れる。イエメンから、アラビア半島からヨーロッパに流れていく。
海賊が漁民だなんてウソだから、やっちゃえ、やっちゃえ、自衛隊も出せ、保安庁も出せ、てことを言いたいらしい。
写真:これが海賊船w
■ほんまかいな~
う~ん、どうもマユツバくさい。だってインド洋を渡れるような外航用の船なんか海賊は持っていなさそうだもん。それに密輸で儲けているんなら、どうして危ない海賊なんかに手を染めるんだろう。密輸業者なら海賊ぐらいしたっておかしくないというのかな。でも海賊をすることで軍艦が寄ってきたら商売しにくいだろう。ハートセキュリティ社が海洋安全保障の専門会社というけれど、これもどうだか。イラクで捕まって殺された斉藤さんの所属していたのがハートセキュリティ社だからね。
写真:海賊船2枚目。右の大きなのは乗っ取られた貨物船。
波にもまれてるボートが海賊船だけど、これでインド洋を渡る?
■裏が取れない情報 こんな話は日本だけ
で、検索してみたけど、こういう情報が出てくるのは日本語サイトばかりで、しかも全部竹田教授が発信源です。英語サイトではそんな情報が皆目出てきません。ソマリアのことを有名なblack water社が語っているサイトにも、竹田教授の言うようなこと、書かれていません。
この人は出処の定かでない裏情報を駆使して本を書いているみたいだし、アカデミックな落合信彦みたいな印象を受けるなあ。断定は避けるけれど。こないだまではイケイケのグローバリストだったみたいだし、テロとの戦争もやれやれ~っとけしかけてたようだし。アヤシイなあ。